真琴と美香
それは中学3年生の夏の出来事
あたしの名前は真琴。将来の夢:なし 趣味:なし
なんの個性もない中学3年生である。
しかし普通の人間とはちょっと違い、「いじめ」というものにあっている。
どうしていじめるかと聞いてみたことがあった。
しかし、答えは「キモいから」としかかえってこなかった。
学校に行った瞬間にいじめは始まる。
そんな地獄の場所には行きたくなかった。
それでも、毎日行くのには理由があった。それはたった1つの支え。
「美香」という名前の幼馴染だった。
登校するのも一緒、下校するのも一緒、弁当を食べるときも一緒だった。
でも、その支えはもういない。
美香は、死んでしまったのだ。
交通事故だった。その事故が起きた瞬間頭のなかが真っ白になった。
次々と野次馬たちが集まってきて、中には写真をとる奴も居た。
美香が、人が目の前で死んでるっていうのに。
あたしは狂ったように叫んだ。ただただ、ずっと美香の名前を呼びつづけた。
死んでいるから戻ってくるはずもない。
しばらくたって美香のお葬式があった。
みんな泣いていた。
あたしも泣いていた。
家に帰ると、すべてをなかったコトにしてほしい。何事もなかったように。
そう願い、布団に潜った。
目を覚ますと朝だった。すると声が聞こえた。近所の子供が遊んで、はしゃいでいる声。
正直な所羨ましかった。昔、美香とよく遊んでいたことを思い出す。
「・・・・美香・・・・。」
その名前を口に出した瞬間。涙がこぼれ落ちた。
美香が居ない世界なんて要らない。
洗面所からカミソリを持ってくる。
自分の手首に当てた。刃を手首に刺そうと思ったその瞬間!
頭に声が響いた。
「ダメッ!!!」
びっくりしてカミソリを離した。カミソリは床にコトンと音を立てて落ちた。
聞いたことのある声だった。
美香だ。確信を持てた。
「み・・・か・・?」
と、問いかけるとしばらく沈黙が続いた。
先に口を開いたのは美香だった。
美香:「真琴。」
真琴:「美香!!どうして!!どうして止めるの・・・!」
美香:「・・・。」
真琴:「もうこんな世界うんざりなのよ!!あたしをいじめる奴はいるし、人が死んだのに写真なんかとってる奴もいるし・・・・!!」
美香:「あたしはね、死んだあと真琴がつらい思いしてるのも、全部、全部見てきた。助けてあげたかった。真琴を元気づけてあげたかった。」
真琴:「!」
美香:「でもね、それはもう二度とできないことなの。何故なら、死んでしまったから。
真琴に触れることすらできない。死んでしまったら全て終わりなの。」
真琴はボロボロと涙をこぼしていた。
美香:「真琴。希望を持って生きて・・・。触れることはできないけれど、見守ることなら出来るわ・・・。」
ぱぁっとあたりが明るくなった。
美香:「もう、時間が来たみたい。」
だんだん姿が消えていく美香。
真琴:「行かないで!!美香ぁ・・・。」
美香:「真琴!あたしはいつも真琴の側にいるから!それだけは忘れないで。
約束よ!」
真琴:「・・・うんッ!!約束するよ!!」
美香:「真琴と友だちになれてよかった。」
真琴:「あたしもだよ!ずっと、ずっと!友達だからね!!」
美香:「・・・!!」
美香は微笑んだ。
美香:「あたりまえじゃん!」
真琴:「バイバイ、美香。」
美香:「バイバイ、真琴。」
美香が消えると同時に強い風が吹き抜けた。
これからは希望を持って生きていこうと思った。
「ありがと・・・美香・・・」
fin
初投稿なので結構ぐだぐだでした。
すみません><
誤字、脱字とかもあるかもしれませんのでその点に対しては
感想で伝えてくれたら嬉しいですー(・∀・)