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おはよう シンシア
「おはよう、シンシア」
コールドスリープから起こされる度にかけられる
この声は、何回目のものだろうか?
最初に再生装置から目覚めた時は私はまだ少女で、
当時では治療不可能な病からの逃避行だった。
今となっては、人生が上手くいかなくなった時に
逃げ込む防空壕のようなものと私は覚えてしまった。
だが、今回の目覚めは何かが違った。
処置室には、私を迎えてくれる人は誰もいない。
それどころか、この星にはもう私しか居ないと分かるまで、
さしたる時間は掛からなかった!
獅子内圭一郎の不可逆タイムスリップ小説、ここに!
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獅子内 圭一郎
さいたま市在住
デビュー作『ゆび を かえせ』で
火蜥蜴賞サスペンス部門を受賞した
短編の名手。
・キャベツ文庫/獅子内 圭一郎の作品・
ゆび を かえせ
おはよう シンシア




