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雨の日にはブルースを

あの人が飲み干したジュースの味を、

僕は手のひらで受け止める。

丸くて、ザラザラしている。

ああ、これは蜜柑の甘さだ。

僕は知らなかった。

音にこんな色がついているなんて。

色彩にこんな深い味があったなんて。

味覚が、こんな形をしているなんて。

これは、ある日共感覚(ある1つの刺激に対して、通常の感覚だけでなく

異なる種類の感覚も自動的に生じる知覚現象)を通してのみ使えるテレパシーを得た僕が、

それを手放すまでの物語。


/////////


阿野亜(あのあ) 希空(のあ)

 香川県出身

 飛行機怖い

 




・キャベツ文庫/阿野亜 希空の作品・


 エスタンシアの夕暮れ

 雨の日にはブルースを

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