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おは競走馬 ~走れ俺、いやマジガチで死ぬ気で走れ大事なものを守るため!~  作者: noy


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第68話 俺、式


 俺、怒りのウイニングランからの口取り式。


 それはもう盛大に可愛がられた、オッチャンとヒナちゃんは沢山撫で言葉でも褒めてくれた。


 ヒナちゃんの語彙はまだまだ少ないが気持ちがこもった「はなちゃはすごいのねー、いっぱいいいこよー」なんてもう格別なんだよ俺調べ世界一嬉しい言葉、ちなみにヒナちゃんの口調は多分母親の真似だろう、ちょっとのんびりした感じの人だからなヒナちゃんの母ちゃんは。


 そこで機嫌を直した俺はそのままルンルン気分で帰ろうと思った。


 例え場内がこの後のティトゥスの引退式に向けて浮足立っているとしても俺には関係ないし?腹減ったし、早くひょろさん厩舎のスペシャルご飯を食べたかったのだ。


 それにも関わらずだ。


 質問です、俺はどこにいるでしょう!


 正解はああああああああああああああああああああ????


 ティトゥスの引退式でアホの横に居ます。


 は?なんでだ?俺関係なくね?って俺がまたキレそうになるのも無理ないと思う、こっちは精神的にも、肉体的にも疲れたんだ一刻も早く休みたい、なんとなく明日コズミって診断されるんだろうなって気配すら感じる走りしたんだぞ。

 なのに俺がなんでこんな所に居るかって?クソマイペース野郎3号ことティトゥスのアホがこれまたアホをやらかしたからだ。


 まず俺は口取り式のため当然ターフに居た、そしてティトゥスは続く引退式のためにターフへ出る必要があった、つまり入れ替えを行う必要があるわけだがそこでなんとアホは帰って行く俺を見つけた途端暴れ出した。

 もちろん本気ではない、おそらくティトゥスが身につけた人間へ自分の意思を通させるための手段なんだと思う、事実ティトゥスの周りの人間は「どうした」「今日はなんだ」「何を望んでるんだ」と口々に言っていたからな。


 そしてティトゥスがどこを見ているのか、何を望んでいるのか気付いたわけだ、まあわかりやすいもんな!?

 だが周りの人間は宥めようとがんばっていた「さすがに無理だ」「お前今から引退式なんだから」「馬主、いやせめて厩舎が同じなら……」「ティトゥスそれは諦めよう、できることとできないことがある」馬に対して真面目に語り掛けて諦めさせようとする人々、正直ちょっと面白かった。


 ……俺とひょろさん達もこう見えてるのか?


 しかしそこはクソマイペース野郎3号ことティトゥス、曲げない、絶対に自分の意思を貫き通すと全身で主張している。

 俺が兄ちゃんに引かれて移動しようとすると激しくなる暴れ方、競馬界の宝となっているアホを傷付ける原因となればなんと言われることか、俺たちはその場から動けない状態になっていた。


 その後も様々な手で宥めすかせようとしているおそらくティトゥスが世話になっている厩舎関係者、馬主は多分オッチャンと話しているあのグレーの髪が様になったジイサンか?なんとなくオーラがそんな感じだ。


 ……待ってくれなんでオッチャンと話してるんだ?それもなんだか笑い合ってる、その話の内容ちょっと俺に聞かせて貰っても?なんだか牧場のジイサンの姿を思い出す、そうクソマイペース野郎の世話を押し付けられる時と同じような。


 そう思っていたらあれよあれよとティトゥスと共にターフへと帰されました。


 なんでこうなった!!!断ってくれよオッチャン!!!!!!!!!!


 そうは思っても相手はオッチャンより年上、そして多分個人馬主って規模じゃない系統のジイサンな気がする……断れないか。

 渋々、本当に渋々とティトゥスの横に居る俺、始めにティトゥスの後から出た時は場内がざわめいた、それはそうだ俺の出番はもう終わったはずだからな。


 そして報道者や事情をしらない競馬関係者たちも驚いていた、わかるぜなんで俺がいるんだってなるよな、その内の1人が「まさかタカネノハナも電撃引退!?」なんて言うものだから一層ざわめきは大きくなり大変なことになりそうだったがまさかの放送まで使って事情が周知され事なきを得た。


 事なきを、得た……。


 なんだこの羞恥プレイ!?!??!!!!!!!


 俺なんか悪いことしたか?してないよな!?そんな気持ちと腹が減ったのと帰りたいのに帰れない状況で再び機嫌は急降下、なんなら耳を引き絞って明らかに不機嫌ですアピールをしながらも人間に迷惑をかけない俺は心優しきビューティーホース。


 別に?俺だって駄々こねて行かない!ってすることはできたんだよ、でもそれをしたらティトゥスの方も言うことを聞かない俺も聞かないでいつまでも収拾がつかない。

 そうすると折角今日の引退式という全ての馬がそもそも行えることではない上に無事それを迎えることができるかも当日までわからない大切で貴重な機会が最悪潰れてしまう、人間だった頃の記憶からそんな邪魔はできないと思ってしまった。


 ……もしかしてこういう甘さがクソマイペース野郎共に付き合わされる原因か?


 はー!俺が心まで美しいビューティーホースなばっかりにまったく!


 兄ちゃん!撫でろ!


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