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宵待月に桜は踊る  作者: 葉隠真桜
第一章
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スキルの書

あれから3分後。僕は早速目当ての魔物を発見する。遠くからでもわかるその巨体は、厚い脂肪に覆われていて生半可な攻撃じゃ有効打にはなり得ないだろう。アクアエレファントは、その鼻から水を放出し、水浴びをしている。


【確認しました。スキル 魔導書(グリモワール) に、水魔法 ウォーター が登録されました。】


よし、それじゃあ早速……。


僕はアクアエレファントの脚を浅く切りつける。


── 確かこいつの放つ魔法は、さっきの ウォーター と初級水魔法の ウォーターボール、あとは中級水魔法の アクアジェット だったな。さっさと残りの二つを撃ってくれるとありがたいんだけど……。

そう思っていると、さっそくこっちに向かって魔法を放ってくる。


【確認しました。スキル 魔導書 に、水魔法 ウォーターボール が登録されました。】


幸先いいな。確か アクアジェット は追い詰められた時に打つ魔法だったはずだから……。


僕はアクアエレファントの体を浅く浅く切り続けていく。


すると1分ほど経った頃だろうか。アクアエレファントの体が強烈な水流に包まれる。


── きた!アクアジェットだ!


【確認しました。スキル 魔導書 に、水魔法 アクアジェット が登録されました。】


よし、これで今回目的にしてた水魔法は全部だね。それじゃあ……。


「君はもういいよ。」


そう僕は言い、一撃でアクアエレファントを撃破する。


── その後炎、風、土属性の魔術を全て魔導書に登録した僕は、最後の一体であるライトニングブルと向き合っていた。周囲には今さっき登録したばかりの魔術によって作り出された土の壁。逃げ場はない。


「ブルルルル……。」


ライトニングブルはこちらを睨みつつ低く唸っている。その角には電気が徐々に溜まってきている。そして……。


「ブモォ!」


その一声で、角に溜まっていた電気が一気に放出される。


【── 報告。魔術の登録に失敗しました。】

(嘘!?何で!)

【事実、魔法陣の確認及び解析までは完了していました。おそらく、すでに該当魔術を使用可能であるか、適性がないかのどちらかだと思われます。】

(雷魔法は覚えてないはずだから……適性がない?でも、かなり前だけど、ギルドで適性を検査した時は全属性使えるよって言われてたんだけどなぁ……。検査が間違ってた?でも、そんな話は聞いたことない……。)

主様(マスター)、今回の件に関しては私の方で確認できていない他の原因が存在する可能性もあります。私の方で原因を探っておきますので、本日はこの辺りで切り上げるのが良いかと。】

(わかった。よろしくお願いするね。)


「さて、それじゃあ……。悪いけど、じゃあね。」

僕は刀を振り、一刀の下にライトニングブルを倒す。


── パンパカパーン♪


その瞬間、ファンファーレが鳴り響き、宝箱が出現する。


ダンジョンでは、モンスターを倒しているとたまにこうして宝箱が出現することがあるんだ。この中には普通よりもレアなアイテムが入ってることが多いんだけど、今回は何が入ってるのかな?


宝箱、オ〜プン!


その中には、一冊の本が入っていた。これは……スキルの書(スキルブック)だ!

スキル 鑑定 を発動!


──────── 鑑定結果 ─────────

スキルの書(雷魔術・上級)

雷魔術のスキルの書。

使用すると、上級までの雷魔術を扱えるようになる。

─────────────────────


いいねこれ!今の状況にぴったりだ!スキルの書は今までに獲得しているスキルがあった場合は使えない。だったら……。


僕はスキルの書を開こうとする。しかし


「あれ?開かない……。」

(てことは、僕は雷魔術を、しかも上級以上まで使えるってこと?でもなぁ……。この間の鑑定だと雷魔法のスキルはなかったんだよなぁ……。……もしかして、僕の覚えてないあの空白期間に鍵がある?でも、確か記憶がないのは8歳くらいまでだと思ってるから、それまでに雷魔術を上級以上まで使えたってことになる……。今までの記録で上級魔術を最速で使えるようになったのが確か82年前に現Sランクの『賢者』マーリンさんが19歳の時に使えるようになった時のやつだったから……。……やっぱり適性がないのかな……。)


僕は肩を落としつつ、ダンジョンを後にするのだった。


── その日の夜──


【解析が完了しました。スキル 雷魔法 の封印を確認。解除に挑戦します。……成功しました。】

この辺りで投稿頻度の説明をば……。

実は私、来年に受験を控えた学生なんですよ。そんな状況なんでそこまで高頻度での更新はできないのが現状になっていまして……。

受験が終わったら投稿頻度は上げるつもりですので、どうかこの頻度でも読み続けてくれると嬉しいです。

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