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私は一人で出るぜ

 海の町メミッツで、私はとりあえず依頼を受けていた。

 チームとしての依頼で、チームランクを上げるためにサンたちがログインしてない時にもチームに来る依頼をこなしていた。

 そして今は。


「ひゃっほぉおおおおお!」


 波に乗っていた。

 海の町メミッツではサーフボードに乗ることができる。波に乗り、ゲーム内でサーフィンをすることができた。

 これが意外と難しく、バランスとるまで海に落ちることが多かった。が、慣れたら楽しく、またミニゲームであるためスコアで競うこともあるそうだ。


「これ楽しいね! ルナちゃん!」

「だな!」


 スタァとスコア稼ぎで勝負していた。

 結果は私の勝ち。芸術点が私のほうが高かったみたいだ。


「そろそろログインしてくるころじゃない?」

「そうだな。行くか」

「しばらくメミッツに滞在するって言ってたよねー」

「ま、メミッツは大きな町だし武器とか新調するんだったらここでしたほうがいいしな」


 私もそろそろメリケンサックの武器を変えたいところだった。

 冒険者ギルドに向かうと、ツクモとサン、ダイチがすでに待機していた。


「遅かったですね」

「サーフィンしてた」

「できんのか?」

「できるよ。あとでやるか?」

「楽しそー……。私もあとでやります!」

「おし、あとで勝負な」


 私たちは席に座り、ダイチが今日やることを説明するようだった。

 

「そろそろ公式イベントの準備をしましょうか」

「公式イベント?」

「お知らせを見てないんですか? 来ると言ってましたよ結構前に」

「見てねェ……」


 私は確認してみると確かにお知らせが届いていた。

 公式イベントのポイント争奪戦。箱庭に転移させられて、そこでポイントを稼いで優勝を目指せということだった。

 詳しいルールは当日発表で、このイベントは個人戦。つまり見方が誰もいないということ。


「個人戦じゃねえか。お前ら出るの?」

「私は出ませんが……サンは出るそうです」

「はい! 優勝を目指します」

「おー、意識高いこった。まぁ、私も出るか」


 このイベント、プレイヤー同士の戦いもOKと書いてある。

 つまり合法的に戦えるってわけだ。やっぱ獣と喧嘩するよりも人間と喧嘩したほうが断然楽しいからな。

 ポイントは正直集めなくてもいい。プレイヤーを倒すとそのプレイヤーの所持ポイントの半分を奪えると書かれているから、腕に自信があるならプレイヤーを狩るというのも戦略になりうるな。


「で、サンが出るにあたりサンのサポートを……」

「あん? これにサポートはいらねえだろ」

「え?」

「これは個人競技なんだろ? 徒党を組んでたらそれこそつまらん! 私は一人で出るぞ」

「言うと思った……」

「そうだよお姉ちゃん! 私はこれは誰の手も借りないよ! お姉ちゃんも敵! ルナさんも敵!」

「えぇ……」


 サンも一人でやる気満々のようだった。

 サンは立ち上がり、冒険者ギルドから出て行こうとする。


「どこいくんですか!?」

「修行! ルナさんも敵に回ることが分かったから強くなってくる!」


 といって出て行ってしまった。


「そうだな。ルナが敵に回るなら俺も強くなるか……」

「ちょっと自信ないなぁ。でもちょっと鍛えてくる」

「え、皆さん凄いやる気……」

「そりゃ喧嘩だぜ? テンション上がるだろ」

「それはあなただけですよ……」


 ダイチはあきれた声を出していた。










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