謎のキューブ
砂浜でヒトクイガニを無事倒せてあとは報告するだけとなった。
が。
「ひゃっほぉおおおおう!」
「きゃあああああ!」
海に飛び込むことになった。
透き通るような海で、スタァが泳がないのはもったいないと言い出して、サンも入ってみたいと言っていたので海にダイブしていた。
私はダイチを思い切りぶん投げて、ダイチはそのまま着水。
「何するんですかぁ!」
「ルナさん! 私もお願いしたいです!」
「任せろ!」
私はサンも同じようにぶん投げた。
サンが宙を舞い、そのまま海へとダイブ。
「よっし、ツクモ、私たちも泳ぐぜ」
「ゲームだろ。現実と同様に泳げんのか?」
「泳げるぜ。検証済み」
ということでツクモも海へと入っていく。
私たちが気持ちよく泳いでいると、ダイチが何か騒ぎ出した。
「どうしたんだよ」
「いえ、なんか海底にありません?」
「あん?」
私は海底を見てみる。
スタァが潜り、ダイチが見つけたものを拾い上げていた。貝殻でもなく、なにか無機質なキューブ。
この世界観には似つかわしくないもの。なんだこれと思いながら叩いていると、突然キューブが光出したのだった。
キューブは突然広がったかと思うと私たちを包み込む。
気が付くと、海の中ではなくキューブの中に私とスタァの二人が座っていた。薄暗く、お互いの顔が見える程度の明るさ。
「私たち二人だけ閉じ込められちゃった感じ?」
「みたいだな。なんだここ」
「なんか無限に続いてる空間みたーい」
たしかに。
あの掌よりちょっと大きいさいころのような感じの正方体だったが、それを感じさせないかのような広々とした解放感がある。
少し不思議な空間だ。この世界の技術としてはオーバーテクノロジーすぎる。
「とりあえず出ないことには話にならないね。壁があったらぶち破るしかないけど……」
「とりあえず探検を……」
とりあえず歩き回ることにしたのだが。
さっきのスタァの言う通り、無限に続いているような気がする。歩いても歩いても壁のような者にはたどり着かない。
ここは何なんだ? というか、キューブ自体なんなんだあれは。
私たちは今度は左右に分かれて歩きはじめる。
スタァがある仮説を立てたのを立証するため。フレンドメッセージ機能は使えるようでそれでやりとりをしているのだが……。
私が歩いていると、真正面にスタァが現れる。
「おわ!?」
「なるほど。やっぱりループしてる感じだね?」
「だな……。真反対の方向にいったもんな」
私とは反対方向に歩いていったスタァが目の前に現れることはない。
となると、円を描くような感じでループしているということなんだろうな。ループしている世界ってなんなんだここは。箱庭ってことか?
「ループしている世界、謎ときで脱出しろってことかな」
「にしてはヒントが少なすぎるだろ」
「だよねぇ。ここで何をしろってことなんだろ」
私とスタァは再び座り、考える。
が、悩んでも悩んでも解決はしない。解決策がないっつーか……。壁もねえなら壊して抜けるなんてことも無理だろう。
外部で破壊してもらうとかそういうのだろうか。助けてもらえるまで動けない感じ?
そう不安に思っていた時だった。
突然アナウンスが響き渡る。
《スキル:キューブ生成(雷属性) を取得しました》
《キューブから解放されます》
そういって、突然目の前が光出す。
気が付くと、私たちは海に浮かんでいた。
「え、出れた?」
「なんだったんだ今の」
「さぁ……。でもキューブ生成っての手に入れたよ? 水属性の」
「私雷属性だったけど」
「……人によって違うのかな?」
なんだったんだ。




