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ヒートアップ

 石段を一つ一つ降りていく。

 いやに静かだった。コツン、コツンと靴音が反響する。そして、一番底である場所についた。

 そこには多数の動かない骸骨と囲まれている宝箱があった。私はサンの背中を押す。


「ほら、サン。開けてみろよ」

「私がですか?」

「いいもんだったらいいな」

「だな。せめてもこの労力に見合ったものは欲しいが」


 ツクモは腕組みをしながら開けるのを待っていた。

 サンは私が開けていいのかと戸惑っていたが、私たちが開ける素振りを見せないので開けることにしたようだ。

 私はツクモの隣に立つ。


「あれ罠だと思うか?」

「いや……。ここまで来て罠ってことはないだろ」

「だよな」


 サンは宝箱を開いた。

 すると、サンが宝箱から何かを取り出す。剣のようなものだった。

 禍々しい紫色の剣が出てきた。


「なんだそれ」

「死者の剣っていうそうです……。死者の怨念が込められていて相手に攻撃したら確率で状態異常にするとか」

「ほう。いいじゃねえか」

「これ一つしかありませんでした……。あ、あの、どうしましょう」

「どうするつったって剣使うのお前だけだろ」

「俺は槍だからな」

「私は拳だし。お前使えばいいじゃん」

「ですが……」

「気にすんなよ。私は戦えて嬉しかったしな」

「俺も謎解きできて満足だ」


 私たちがそう伝えると、ではといって剣をしまう。

 私たちはこんな不気味な場所を出ることにして、地上を目指す。

 地上につくと、ゾンビたちに囲まれていた。

 ゾンビやらスケルトンやらがたくさんここを囲っていた。こういう(トラップ)か。


「ま、いいだろ! アイツだけじゃ暴れ足りなかったところだ!」

「や、やるしかないですね!」

「だるいな、この数は」


 それぞれが武器を構える。

 私はスケルトンを思い切り殴り飛ばし他を巻き込み吹き飛ばす。


「はっはぁ! 私のパンチはミサイルだぜ撃たせんなよ!」

「だいぶ誇張してるな」


 ゾンビの身体をぶち壊し、スケルトンの頭蓋骨を砕き割る。


「オラオラオラァ! 私様のお通りだぜ道を開けろ!」

「すごい……ほぼ一撃……」

「まぁ、伝説の不良とだけあって闘いに関しては俺らより上だし、レベル差もあるからな……」


 少し時間が経つとあれだけいたアンデッドたちがいなくなっていた。

 すべての敵を殲滅した。時間はかからなかった。私の成長を感じる。あまり時間をかけないで大多数の敵を纏めてぶっ飛ばす爽快感ったら堪らねえぜ!


「っしゃあ! まだ狩るぜ!」

「おい! ダイチさんとかいろいろ待ってるだろ……」

「…………」


 そうだ、ダイチたちはギブアップして帰ったんだ……。

 ここは早く戻った方がいいのはわかってる。けど止めたくねえんだ、私のこの熱をよ……!

 だが私はあの時の私じゃねえ。すぐにクールダウンが出来る大人だ、大人になったんだ。


「い、行くかぁ……」

「すごい嫌そう……」

「あいつは根っこが戦闘狂だからな……」


 私はもっとゾンビたちを狩り尽くしたいという誘惑があったがなんとか抑え、帰り道を歩いていくのだった。

 また闘いにくるからな……! 待ってろよ……!












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