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チーム勧誘

 雷神となった私はいろいろと試してみた。

 紫電武装を使いながらもいろいろと試してみる。回復してはまた使ってと繰り返すと、紫電武装の消費MPがなぜか少なくなっていた。

 もしかしてスキルを使用していくにつれ消費MPが少なくなるのか? そりゃいいや。


 そして、もう一つ。

 ステータスがアップはしているが、素早さが特に上がるみたいで、びゅんっ!と稲妻のような速さで動けるようになるらしい。

 これで速攻がやりやすくなる。


 大満足だ。雷神スキル、超いいじゃん。

 私は特にやることもないのでとりあえずギノツ町を歩いているとチームメンバー募集ということを叫んでいるプレイヤーがいる。

 チームか。最低でも5人必要なこのゲームのシステムだ。チームを組むとそのチームのもとに個人で依頼が来ることもあるというらしい。また、チームランキングというものがあり、上位に行くと運営からいろいろいいものを毎月もらえるのだとか。


 基本的に無所属であることはそれをもらえない。

 本来なら入るべきなんだけど……。サンがいるからな。サン、ダイチはチームの課題とかそういうのあったらこなせそうにないからパスだな。

 チームでは毎日ログイン必須とか、一日一つ依頼をこなすとかそういうことをやれと言われる場合が多いし、サンやダイチには荷が重い。


 ツクモは……。まぁ、コミュ障だしそもそも入らねえだろ。


 私は通り過ぎようとすると、背後から男の人が声をかけてきた。


「……おい」

「あん?」

「チームに興味ねえか?」

「ねえよ。話しかけんな」


 男は剣を構えていた。

 おい、まさかやるつもりなのか? 私はいきなり振り下ろされる剣を避ける。


「おい! やんのかよ」

「実力を見るだけだ。お前はきっと強い」

「そりゃどうも! だがしかし」


 私は紫電武装を使用する。

 そして、一瞬で距離を詰めて思い切り突き飛ばす。ライデンという男の人は地面にはねて立ち上がる。

 殺さないように手加減したから生きててよかったよ。私は紫電武装を解いた。


「やっぱりお前は超強いな」

「あん?」

「俺のチームに入れよ、ルナ」

「入らねえよ。興味ねえつってんだろ」

「はっ、”千本桜”は俺とチーム組みたくねえってか」

「そもそも誰のチームにも入るつもりねえし……その呼び名を知ってるってことは私の知り合いか? 思い出せねえけど」

「俺だよ。よく見ろよ」


 というので、顔をまじまじと見ると。


「……あー、あ? もしかして高校でイキり散らかしていた西園寺か」

「その覚え方はすげー腹立つ……。がそうだよ。西園寺」

「私に喧嘩挑んで惨敗した」

「もういいだろ……」


 高校の2年の時、同じクラスになった悪ぶってた西園寺。

 私の噂を聞いて不満に思ったのか喧嘩を吹っ掛けてきて喧嘩したら一撃で沈んだ西園寺。その西園寺がこんなイケメンになって……。

 ツクモがすらっとしたインテリイケメンって感じならこっちはワイルドなイケメンって感じだな。人って成長すんなァ……。


「で、どうよ。俺もちょっとは強いって自負があるし、今のチームでも上位にいってんだ。お前が入ってくれたら1位を目指せる」

「悪いけど、それはできねえんだよ」

「……理由は?」

「私と一緒にやってるやつがいてよォ、そいつは毎日ログインとかできねえから」

「……そうか。それはちょっと困ったな。絶対できないのか?」

「ああ。心臓に病気抱えてんだよ。定期健診とかで空ける日もあるし、最悪ログインできなくなるかもしれねえんだ」

「…………」

「私からしたら赤の他人だけどよ、やっぱ死ぬ未来があるんなら後悔してほしくねえし、そんなノルマを課すのは酷だろ。好きなようにやらせて、私はそれに協力する。今はその状況なんだ。だから入らねえよ」

「特例でもいい。そいつと一緒に……」

「それだとほかの奴らから反感買うだろ。なんであいつだけとか。そういうのも避けてえ」


 私は西園寺……もといライデンに説明をした。

 事情を知っているのと知ってないやつじゃ、感想が違うからな。作るとしたら私ら自身で作る。ツクモ、ダイチ、私、サンで人数足りないから作れそうにないが。


「そうか……。そういうことをお前は今してんのか」

「ああ。だから諦めろ」

「わかった。諦める。が……なんか協力できることがあるんなら何時でも言え。俺も手伝ってやる」

「いいのか?」

「ああ。チームとしてではなく、俺個人として手伝うだけだからそれは文句ねえだろ」

「ねえな。じゃ、フレンドになろうぜ」


 フレンド申請をして、ライデンとフレンドになったのだった。









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