表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/41

雷神

 焼肉を食べ終えて、翌日。

 私はゲームにログインしていた。一日オフなのだが、ツーリングはこの前行ったことと、あんな猪ごときに苦戦したというのがちょっとむず痒かったのでゲーム内で修行することにした。

 一人でリマジハの森奥地へもぐり、昨日の猪のような魔物を見つけて連戦する。


「サンの前でかっこわりぃ私を見せたくねえからな」


 奥地へ更に向かっていると、以前私が叩きつけられた崖が見えてきた。

 前回は戦闘中だったこともあり、気がつかなかったが洞窟のようなものがあった。崖にぽっかりと開いた空洞。

 これは中を探索してみろってことか?


 私は洞窟の中へと足を踏み入れていく。

 ゲームだからか、洞窟の中でも視界はあった。松明とか必要かと思ったがいらないようだ。私は先へ先へと進んでいく。

 狭い洞窟だからここに魔物が出たら戦うことは避けられないなと思いながら、一本道を進んでいったのだった。


 すると、突然開けた空間に出る。

 部屋のような空間。先ほどとは違い、広くなっている。なんだここは。


 そして、あからさまに罠であろう宝箱が部屋の中心に置かれていた。これ以上先に部屋はないように見える。

 この宝箱がスイッチの役割を果たしているのか?

 宝箱に近づいたら何かが起きんのか?


 わからない。

 わからない恐怖が私を襲う。が、開けねえことには始まらないだろう。私は宝箱に近づき、手をかける。


「来るなら来い。やってやらァ!」


 私は意を決して宝箱を開けた。

 宝箱を開けた途端、宝箱の中が光りだす。ものすごい光が私を包み込んだのだった。私は思わず目を閉じてしまう。目を閉じざるを得ないほどまぶしかった。

 瞬間、私の脳裏にアナウンスが響き渡る。


《神の力を解放いたしました》

《種族が変化いたします》

《種族:雷神 へと変化しました》

《スキル:紫電武装 を取得しました》


 という声が。

 そして光がやむ。私の周りには何もいない。罠ではなかったのだろうか。だがしかし、種族が変化したと言っていた。

 見てみると雷神となっている。

 神様?


 紫電武装というのもあって、効果はすべての攻撃に強力な雷属性を付与する、付与した雷は相手の弱点となるかつ、自身のステータスがアップするとある。

 ようするに、雷で攻撃を覆い、それはすべて弱点属性攻撃となるらしい。無効化されなく、自分の能力が上昇するとか。なるほど。これはいいな。


「神様の力を得たわけか。それで神様となったのか。これ以上の進化とかあるのかは知らないが、ラッキー!」


 私は試してみることにした。

 外に出て魔物の前に立つ。紫電武装は任意発動型らしい。発動中はMPが減り続けるらしいが、すぐに解いてしまえばいいのだろう。

 私は紫電武装を使ってみた。


 紫色の電気が私の足と拳にほとばしる。


 昨日の猪の魔物めがけて一発ぶん殴ってみた。

 すると、拳が当たった瞬間、バチバチィ!と猪の体に電気がほとばしる。そして、黒焦げになり倒れていったのだった。

 

「こりゃいいな。持ってかれるMP馬鹿でかいけど」


 一瞬の発動だったとはいえ、私のMPが結構持っていかれた。

 雷神となってMPも増えていたんだけど、それでも半分以上持ってかれた。コスパはちょっと悪いが、この威力なら納得だ。


「それにしても神の力か……。探してみりゃまだあるかもな。ほかのプレイヤーも見つけてるかもしれねえな」


 サンは見つけることができるかな。











評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ