ジュンがやらなきゃ誰がやる
「やっベー!!寝坊しちゃった!!なんでおこしてくれなかったのよ、おっかさん!」
おっかさん「何言ってんのよ!何回も起こしたでしょ!」
「えー、とにかく急がなきゃいってきまーす!」
おっかさん「ジュン!朝ごはんは!?」
「食べてる時間ない、いってくる!」
おっかさん「ほんとにもー、ジュン気をつけなさいよー」
私は、今日から都内の大学入学した花の女子大生、夢枕ジュン!
私の朝はいつもこんな感じ。毎晩遅くまでついつい漫画のシティーハンターを読んじゃう癖を直さなきゃなぁ…
寝癖を直し、慌てて家を出る。
「急がなきゃ、入学式に遅刻しちゃうー、あんまりやると怒られちゃうけど、また力使っちゃおうかなぁ。」
私は立ち止まり、辺りを見回した。
そして、周りに人がいないことを確認すると、思いっきり足に力を入れる。
ドッカーン…
私の体は、20メートル程の高さまで跳ね上がった。
宙に浮いた私は、学校の方を目指して飛んでいった。
シューーーン!!
電車だと50分はかかるが、空を飛んじゃえばものの3分で到着だ。
私は、人気がいなそうな木々が生い茂った場所を見つけて地上に降りた。
「ふーあっぶね。遅刻しそうでまた飛んじゃったわい。」
その時…
?「あの、、いま飛んで、、ませんでした、、」
「!!!!!え、見られて、、た?」
?「やっぱり!いま何か落ちてきたと思って慌てて来てみたら、あなたがいて…」
顔を上げてみると、木々の影に、人影があった。
目を凝らすと、背が低く、色白で、痩せ型の、もやしみたいな、若めの男が立ってこちらを見ていた。
私「おまんは、、?」
?「僕は、今日からそこの大学に通う、山田一郎です!」
山田一郎は自分の名前を言い、ニコッと微笑んだ。
私はその微笑みを見て、胃から何やら酸っぱい物が込み上げてきた。
これって、もしかして…こ、恋…?
否!!
嫌悪感だ!!!
私は気がつくと、山田一郎を背負い投げし、地面に叩きつけていた。
山田一郎は地面の上で、白目を剥いて気絶していた。
私「すまん、山田一郎…」
私は入学式が始まろうとする、大学校舎に歩みを進めた。
入学式が行われる会場はたくさんの人で溢れ返っていた。
それからしばらくして、入学式が始まった。
学校長「皆さん、入学おめでとう!これから、恋に勉強に頑張ってください!」
…約2時間、入学式が終了した。
私は、山田一郎から逃げるように、そそくさと会場を後にし、家路に着いた。
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