72/73
エピローグ 2
「ママ、四本使うのってずるくない?」
「あら、あなたもやってみなさいよ。私の息子ならその位できなくちゃ」
「むちゃ、言わないでよ」
「そうそう、新しいチャイルドが流れて来たから、お祝いの用意を」
「わかったわ。最近多いわね」
「外の戦争が激しいんだよ。ここへ着ける奴だけでも助けないと」
「同感だわ」
「大きくなった子供達の服を作るのを手伝って欲しい。僕だけじゃ手が足りない。あと・・・」
「ええ、手伝うわ。パパに学問と訓練のお願いね」
「うん・・・でも、パパは」
「言ってなかったな。僕は死んでないし足もドラゴンの力で治っていて、妖精の力で飛べるし、最強無敵だ」
「パパ!」
「あなた!」
「さて、この船長に誰から、かかってくるかい?」
「ふふ」
「あはは」
「・・・、ふたり同時は無しだぜ?」
「世界って物は、こうも変わるものかね。ねぇ船長・・・」
すっかり白髪になったスメーが甲板の揺り椅子から空を見上げる。
三つの光が楽しそうに交差しているのを楽しそうに見上げながら。
そんなスメーに人魚の恋人ができたのは、また、別のお話。