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冷たい玉座 2話

 小さな笑い声に囲まれる気配に恐怖しながら、僕達は花畑を走り抜ける。


 途中で何人かが、何かに引っ張られるように転んだけれど大した傷もなくすぐに起き上がって走った。


 おかしい。


 走っても走っても花畑が続いている。


 だからといって同じ所をぐるぐると回っているわけでもなさそうだ。


 遠くの景色は動いている。


 まさか…


 仲間に止まるよう指示を出して僕は逆方向に走った。


 足元を見ていると、草花が生えかわっている。


 花畑ごと追い掛けられている!


 そうと分かれば答えは簡単。


 恐らく妖精の数量分しか花畑は広がれない、はず。


 ばらばらに散れば切れ目が出来るはずだ。


 と、話をした途端。


「させないよー」

「あそぼーよー」


 鈴の音のような声が降り注ぎ仲間たちは妖精に捕まり宙に吊されてしまった。


「行かせないよ」

「行かせないよ」

「行かせないよ」


 声が響き渡る。


 しかし、妙だな。


 妖精は、ピーターパンが好きだ。特に彼の奏でる音楽が好きだ。


 だが、こんなにも肩入れするのはおかしい。


 なぜかって?


 妖精は元来気まぐれで、忠誠心や責任感に疎い。


 それに、ピーターパンはロストチャイルドの王さまでしかない。


 妖精の王さまはオベロンとティターニアと言うらしい。


 試してみるか。


「オベロンは、どうしてる?久しぶりに話がしたいんだが」


 ビクッと空気が震えた。


「知らない」


「あんなやつ知らない」


「だいきらい」


 どうやら、反対派っぽいな。


 これじゃあ、はったりで御威光をかざせない。


 最終手段をとるしかないない。


 こうしている間にも時間は光の早さで過ぎていく。


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