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邂逅 ４話
うーん！
僕は、背伸びをして深呼吸をした。
やっぱり空の下はいいな。
僕は、甲板から海に目をやった。
真っ赤な海に鮫が踊っている。
ときおり水しぶきを上げながらワニの身体を齧っている。
ワニは、その巨大な口から煙りを吐いている。
そのまま沈んで行った。
深く、深く。水底に。
さよなら。
仇は取ったよ。
「船長！」
！？
海岸に子供が居る。
なにか身振り手振りをしている。
何を言いたいか分からないが、一つだけ確かな事がある。
あいつが戻ったんだ。
ヒュン
僕のすぐ横を風のように何かが抜けた。
そして、そのまま空へ舞い上がった。
あの緑の服、緑の帽子。
忘れもしない。
「海賊め！懲りずにまたやってきたな。やっつけてやる！冒険の始まりだ！」
嬉しそうに王様は空で歌っている。
