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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。

ゆりクリ

作者: ヤスヤナ
掲載日:2025/12/04

中国地方山口県長門市の女子高生たち。


クリスマスです。

「きょ、今日は朝にお菓子食べるの? 」

「うん。好きだから、お菓子。学校でお菓子を食べる、背徳感で更に美味い。

まあ、スーパーのやつだけど」

…。

「ク、クリスマスだし、下関に行って美味しいケーキ食べようっ」

「下関か。ここは長門市だから。

ま、いいや、行こっか。今日は正午には帰れるし、時間もある」

「雪も降ってないし」

「行こ行こ」

「うん、うんっ」

「お菓子、これ、食べる?」

「うんっ」


―電車の中。


今、私たちは2人で下関に向かっている。

案内は、この子に任せている。まあ、私よりも頭がいいし、頼った方がいいだろう。

下関、山口県下関、福岡寄りか、長門市寄りか。お金は、あるんだけど。

ああ、楽しみ楽しみ。


「あ、あのっ」

「うん?」

「で、電車の中だね!」

「それな」

使い方合ってる?

「む、昔は黄色い電車だったらしいねっ」

「そっか」


…。

再び、沈黙。

無理しなくていいのになあ。

まったり行こうよ、まったり。


「お菓子、食べる?」

「ケーキの店までぼ、没収」

「そっか、没収か」

不安げな顔で、チラチラ見てくる。

「食べる?」

「没収」

「そっか、没収か」


結局着くまで没収されなかった。

可愛らしい娘じゃ。




そして、

「着いたよ。ここ」

「楽しみだね、美味しいケーキ」

ダッシュで店に向かう友人。

ああ、可愛い可愛い。

「クリスマスに美味しいケーキ、楽しみだなー」

などと言いながら、私は歩いて向かう。


しょんぼり、と友人はしている。

何が数秒の間にあったのか。


「休店日…」

ビクビクしながら、私に言う。

「ごめんなさい、折角、下関に来たのに。

帰ろうか」

んー。

下関、下関。山口県下関。


「知ってるよ、他の美味しい店。

ジャンルは違うけど」

「え?」




「瓦そば」

山口県のソウルフード、瓦そば。

瓦で緑色の麺をあたため、輪切りのレモンやネギをトッピング。

有名かは知らないけど、ソウルフード、郷土料理なのです。

「あ、あのー」

「うん?」

「ケーキじゃなくていいの? クリスマスなのに」

おずおずと、聞いてくる。

「友人とクリスマスに瓦そば。最高じゃん」

むふー、と私。

「これも、あなたが下関に連れてきてくれたから。もし誘ってくれなかったら、寂しいクリスマスになっていました。むふー」

それを聞いて、やっと明るい顔になってくれる。


「とりあえず、スマホで撮ろ?」

「う、うんっ」

撮った後、

「や、やった、もっと仲良くなれるっ」

「?」

よく聞こえなかった。

ま、いいや。


瓦そば、いただきます。

明日からの冬休みも楽しみ、高1だし遊びたいな、2人で。


…。

田舎だから電車1時間に1本だけど、今日中に帰れるかな?

ありがとうございました。



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