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2.同じクラスで席が前後ってどんな地獄だ

『俺と結婚して下さい!!』


 ………………………………………………………。


 二人の間の長い沈黙の中、俺は我に返った。


 ……お、俺、い、いいい、今何つった!?


 思い返す言葉の語尾にエコーがかかってリピートされる。主に『結婚』って部分が。


 ま、待て待て待て待て待て待てええええええええい!! いきなり結婚って俺は何言ってんだぁあああああ!? アホか!? いや、それ以前に、だ! 俺はこの子のことを「好き」なのか!? 初対面だぞ!? しかも好きなタイプと真逆!!


 混乱しすぎて頭の中の整理が追いついていかない。あたふたしている俺を見て、彼女は目を見開いている。困るに決まってるよな。何か言わねぇと。


「あ、あの……、今の! 忘れて下さい! ま、間違えました! えっと、つまり……俺のボディーガードになって下さい……!」


 って、そうじゃねぇだろ!! 何言ってんだ俺は!


「…………どちらにせよ、断る」

「で、ですよねー……」


 誰か、馬鹿な俺を地に埋めてくれ…………。


 頭を抱えてうずくまる俺に、彼女は心配そうに大丈夫かと声をかけてくれ、それに大丈夫と返すと彼女は颯爽と去っていった。俺はその後ろ姿を見惚れて目で追っていた。…………って、呑気にすんな、遅刻するわ! 切り替えて急いで教室に向かいながら、あの女の子のことを考える。


 あの子、何年だろ、先輩か? 同じ1年だったらちょっと気まずいな……。同学年でクラスも同じだったらさらに気まずい。


 なんて、フラグ立てるんじゃなかった……。教室に入って俺は顔を引き攣らせた。それは相手も同じで。


「………………」

「………………」


 どう考えても同じクラス、その上、席が前後。こんなに地獄のような再会は望んでなかったぞ。


 早速気まずすぎて、学校生活不安です。

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