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第二話 気持ちの表現

 ミナの絵空事みたいな言葉で雄一が戸惑った。これは夢ではないのが紛れもなく明白だ。頭を掻きながらミナを見て開口する。


「いや、またゆっくり説明してくれ」


「はい」


 ミナが頷いたがすぐに首を傾げる。


「どれところから始めますか?」


「んー、そうな……なんで俺の名前を知ってるのか?」


 雄一の質問にミナは自慢げな表情をしながら答える。


「それは当たり前ですよ。導く精霊として導くべき人の名前を知らなければいけませんので」


「また精霊の話か? はいはい、冗談いい加減にしてくれ」


 雄一はそう言いつつ皮肉な拍手をした。ミナは平静なままで言い返した。


「冗談ではなありませんよ」


「いや、冗談に決まってる……この世界で精霊が存在しねーだろう」


 雄一はそう言うと、突然、冷静だったミナが声を上げて、数分前の如し、髪の色が勝手に変わる。


「存在します。私は今ここにいますよ! 私の存在を否定しないでください」


「おいおい、またお前の髪の色変わったぜ! それに今回は赤くなった!」


 不透明でも桜ん坊ほどの赤さに染まったミナの髪は微かに揺らいだ。雄一の驚きにミナが落ち着くように咳払いをして謝罪を口にした。


「ごめんなさい。ちょっと怒っただけです」


 ミナの髪はもう再びか黒く染まりながらか細く頭を下げた。それを見ている雄一がなぜか不思議そうな笑みを浮かべる。


「お前の髪の勝手な色変わりは何の技?」


「それは私の気持ちの表現なのです。気持ちによって違う色に染まります」


「そっか、魅力的だな……じゃねえよ! それは変だろう」


 特徴なミナの髪はある程度に可愛さを溢れてもそれは異様ということが変わりはない。ミナは余裕しゃくしゃくたる顔色で頷いて口を開いた。


「あ……川宮さんの混乱の原因は分かったと思います」


「…………それは?」


「ここはあちらの世界ではなくてこちらの世界です」


「……ちょっとわかんないんだけどー」


 ミナの曖昧な解説に雄一の混乱が一層増えた。


 何も分からなかったらしく雄一の表情を見てミナはもう一度語り始めた。


「というと、ここは川宮さんの元の世界ではなくて川宮さんにとって別の世界なのです……そうですね、川宮さんの世界でよくこちらを異世界と呼ばれます」


「異世界!?」


 今にいるところは異世界事態に驚かなくて、異世界にいるの裏の含みに恐怖を感じた。


「でもここは異世界だったら、俺は……死んだってことか」


「……ごめんんさい」


「いや、誤らなくていいけど」


 ミナの誤りに答えた途端彼の脚が震えていることを自覚した。吐気と不安が雄一の頭を曇らせ、涙が溢れ出す。今頃に自分の世界のことさっぱり覚えられなくても悔しくて絶望的だった。でも彼は思った。もう死んだといことは仕方ない。なんども泣いても怒りと悲しさで叫んでも意味はない、と。


 雄一は涙を拭き深いため息をつくあと自分に、


「そっか……そういことか」


 と言った。ミナが黙ったまま優しそうな視線で雄一をじっと眺めて、雄一が決意こめて表情でミナに視線をやって話しかけた。


「お前が俺の導く精霊と言った。俺を導かなければならんのならば、ある発達しなきゃ目的があるだろう」


「そうです」


 ミナが彼女の太ももの高さに自分の両手の指が絡んだのままでこっくりと頷く。


「じゃあ、その目的は?」


「わかりません」


「わからないのか!?」


 がっかりした雄一。俺を導く精霊さえその目的を分からないと誰が分かるかと思った雄一はこめかみの辺りで頭を掻いた。ミナが雄一の反応を見たあと適当な笑顔をやって話した。


「そうです。その目的を見つけなければならないのは川宮さんなのです」


「……俺が? ひとりで?」


「違います。確かに川宮さんがその目的を自分で見つけなければならないけれど、一人でというわけではありません」


 そう言うと、ミナの髪の毛先だけがオレンジ色になりながら話し続けた。


「私はこれから川宮さんが望む限りずっと川宮さんのそばにいます」


「…………ありがとう」


 ミナの宣言に雄一が感動されて口角を上げた。でも彼は、彼にとってミナのその新しい髪の色に好奇心を憶えた。どれ感情の表現なんだろう、と。そして、なんで毛先だけが染まったも気になった。だが雄一がそれに関して後で聞くことにした。


「さあ、ここを出ようぜ」


 彼は考えていることを誤魔化すようにそう言ってミナへ近づけた。


「分かりました。私の手を取ってください」


手を伸ばしたミナに雄一も彼の右手を伸ばしてミナと手を合わせた。そうすると、ミナは会釈して笑う。


「はい。行きましょう」


 ミナはそう言うが早いか、目の瞬きの間に灰色空間が消えて、雄一たちの周囲に木ばかりの風景が広がってきた。木漏れ日がか細く雄一の顔を照らすと彼は吐息をした。

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