(2)不安
ジャンル別日間ランキング童話部門 1位いただきました!
ありがとうございます!
これからも頑張りますので、ラストまでお付き合い下さると嬉しいです。
ららは公園のベンチに座り、お母さんが迎えに来てくれるのを待つことにしました。
初めはおとなしくちょこんと座っていましたが、なかなかお母さんは来てくれません。
「おかあさん、まだかな?」
そのうち足をブラブラさせて、ほっぺも少しふくらませて。
「おかあさん、おそいね」
ららは独り言をいいながら、それでもちゃんとベンチに座って待っています。
お母さんが迎えに来てくれたときに、「おりこうさんだね」と言っていつものように頭をなでてほしいから、お母さんの言いつけを守って、おとなしくベンチで待っていました。
もうお日さまも『おやすみ』とお家に帰っていこうとして、西のお空の方へ向かっています。
いつもならとっくに迎えに来てくれているはずなのに。
いつもお母さんが迎えに来てくれる、公園の入り口の方をじっと見つめながらお願いしました。
「らら、おりこうさんにするから、はやくむかえにきてね」
ららは、いつもおりこうさんにして、お母さんの言いつけをよく守っています。
たまにワガママもいいますが、それはおやつが食べたいとき。
あまいイチゴののった三角のケーキが大好きで、ららが食べられるよりも、もっとたくさん食べたいと言っては、ちょっぴりお母さんを困らせたりもします。
でも、それはかわいいワガママ。
どのくらい時間が経ったのでしょう。
ららはだんだんと心細くなってきました。
「おかあさんおそいね」
ららがそう言って、ふと見上げた空にはきれいなお星さまがキラリ。
そのとき、ららはお昼に出会った星のカケラの『きら』のことを思い出しました。
すると、どこからともなく不思議な声が聞こえてきたのです。
お読み下さりありがとうございました。
次話「(3)切ない想い」もよろしくお願いします!