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屍怪人 GUYコツの受難  作者: 恐竜列島
激闘 怪人協会
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魔法少女タマキキャットvs千仙怪人 白老のシラセ Part2

「シラセ様~! ジャミング成功です! 今、テレビの先にはこのカメラの映像が映ってます!」


 ジャミングミンがシラセに報告をする。


「ほほぅ。」


 カメラを構える青年は、この報告を聞いて何が起こっているのかを理解した。

 なぜ、ジャミングミンがタマキキャットにカメラを向けるように脅してきたのか。


(タマキキャットが怪人を倒すところ皆に見せれば、この戦いも終わる。そうだ。俺はそのためにカメラで撮るんだ……)


「おい、お前、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。」


 後ろから聞こえるジャミングミンの声など関係ない。


(正義のために、今、この瞬間を皆に伝えるために俺はカメラを向けよう。カズノコシティ、最強のヒーロー。魔法少女タマキキャットの勇士を。)


 しかし、シラセが言っていた言葉を思い出す。

 

(絶望ショー……)

 

 嫌な予感がする。

 しかし、自分にはカメラを構え続ける以外には何も出来ない。

 願わくば自分の杞憂であってくれ。


 青年は暗雲を払うように、頭を振るいカメラを構えることに神経を使い始めた。


☆☆☆


 「精霊の加護よ。閃光の鎖で敵を呪縛して!【セイクリッドチェーン】!!!」


 タマキキャットの呪文によって、タマキキャットを中心に光の柱が現れる。

 光の柱から、無数の光の鎖が飛び出す。

 光の鎖がタマキキャットを囲っている黒い影に向かって勢いよく伸びる。

 大きくうねりながら、黒い影を薙ぎ払う。

 タマキキャットを取り込んでいた黒い影は瞬く間に消えてしまう。


 ――ぱちぱちぱち


 乾いた拍手。

 

「ふぅ…ふぅ……ふぅ……」


 タマキキャットは興奮気味に肩で息をしながら、拍手のする方向を見る。

 まるで、観劇を見た後の観客のように、微笑みを浮かべるシラセが両手の手の平を叩いていた。


「くはは。素晴らしい。しかし、第一幕で少し余裕がないんじゃないかのぅ?」


 シラセに杖を向ける。


(重い……)


「精霊の加護よ。光の礫となりて敵を殲滅せよ。【ホーリーレイ】!!!」


 タマキキャットの杖から、シラセに向けて光線が発射される。

 しかし、その攻撃は届くことなく掻き消されてしまう。


「なっ、なんで?」


 狼狽するタマキキャットに


「儂に攻撃できる余裕はあるようだね。なら、早速、第二幕と行こうじゃあないか。オーディエンスを待たせるのも悪しねぇ。」

「どういうこと?」


 タマキキャットの背後から、タマキキャットの二倍の太さはあるであろう黒い腕が伸びる。

 カメラを構えた青年が叫ぶ。


「タマキキャットさん、後ろです!!!」


 タマキキャットが後ろを振り向く。


「にゃ!!!?」


 ガシィッ……

 タマキキャットは強い力で掴まれてしまった。


「ん゛!」


 身動きが取れなくなるほどの強い力。

 黒い腕に力が込められ始める。

 タマキキャットが絶え絶えになりながら呪文を唱え始める。


「鮮烈な……明かり……僕よ……月光を……切り裂き……現れて!!!!【サモン・セイント・ナイト】!!!」


 顔や肌は光で覆われている剣を構えた騎士が姿を見せる。

 騎士は素早く、太い腕を根本から切り落とす。


「はぁ……はぁ……」


 タマキキャットは地面に手をついてしまう。


(大技ばかり……で消耗が……)


「セイント・ナイト! そのまま、シラセに攻撃だよ!」


 騎士がシラセに飛びかかる。

 しかし、もう一つの腕が地面から湧き出して光の騎士を止める。

 光の騎士は霧散するように消えてしまった。


 腕はそのまま、タマキキャットに向かい伸びる。


「見えてるなら、回避は出来るよ!」


 タマキキャットが宙に浮いて腕を避ける。

 床を壊しながら、腕はそのまま何もいない空虚は空間へと伸びきると動きを止めた。


(終わり?)


 その様子を宙で見ていたタマキキャットは驚愕する。

 腕の表面から細い腕がタマキキャットに向かい飛び出してきた。 


「!?」


「なら、精霊の加護よ。光の壁となりて身を守れ。【ホーリーシールド】!」」


 光の壁がタマキキャットと、大量の細い腕の間に入る。

 迫りくる腕は動きを止めずに、光の壁に遮られているにも関わらず、ぶつかり続ける。

 壁にぶつかった細い腕はあらぬ方向に折れていく。


「くぅううう!! まだまだ!!!」


 攻撃される度にタマキキャットの使える魔法力がどんどん削れて行くが、ここでやめるわけにはいかない。


 攻撃が止むまで、ずっと防壁を張り続けていた。


「はぁ……はぁ……激しい……」


 攻撃が止むと、腕が消えていた。


「終わった?」


 シラセの方を見ると、笑みを絶やさず余裕のある表情をしていた。

 その目には、いやらしさを含んでおり、タマキキャットは冷や汗を止めることができなかった。

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