終焉の地
戦場に戻ってきたGUYコツが見た光景は、目を疑うようなものだった。
当たり一面に火に覆われた空間。熱がこもり空気が薄くなっている。
晴天の空は嘘のように再び黒い煙に覆われてしまっていた。
火の元はすぐにわかった。
プロペラが曲がったヘリコプターの残骸が轟々と黒い煙を撒き散らしている。
先ほど空を飛んでいたものだろう。
それが墜落し爆発したのだ。校舎が崩れていた事もあり危険物に引火し連鎖的に爆発したものと見られる。
今なお、火の勢いは収まらない。
想像だにしなかった光景にGUYコツはつぶやく。
「俺は一体どのくらい倒れていた? 一体何が?」
GUYコツの体感では自分が気を失っていたのはほんの数分の出来事だった。
しかし、変わり果てた惨状を見るに数分程度ではなく、数時間は経過しているようにも見える。
ライ雷オンが暴れたのか。はたまたそれ以外の何かが起きたのか。GUYコツに知る由はない。
もう一つ気がついた事がある。
先ほどまで周囲を取り囲んでいた怪人たちの姿形がない。
身体を痺れさせていたのだ動けるはずもない。それにも関わらず形すらない。
「マジで、どこに行ったんだ……」
GUYコツは途方に暮れるしかなかった。
戻ってきたは良いものの、戦場の様子が変わりすぎている。
そしてこの状況の変化を考えれば考えるほど最悪の事態が予測できてしまう。
「そこにいるのは誰だ!」
突然、GUYコツに光が向けられた。
懐中電灯の光がGUYコツの目に差し込まれた。
「眩っ!」
思わず反射的に手でガードをする。
「人……? なんでここに?」
その呟きを聞き、GUYコツは目を押さえながら質問をした。
今、GUYコツは人の姿に戻っている。怪人が目の前の人の正体に気が付かないのは仕方ない事である。
「誰かいるのか? 今の状況を教えてくれ! ここにいた怪人達はどこに行ったんだ?」
「……ユーはアレを見てないのか?」
「アレ?」
GUYコツが目を開けると、そこにはボロボロの姿となった怪人が立っていた。
頭に懐中電灯が付いた異形の姿。
顔についたひび割れたライトがピカピカと点灯を続けている。
「ライ雷オンの奴が放った技だよ…… 大地を抉りながら暴走する雷の獣に全部……全部食われっちまった…… あいつ…… あの野郎…… ミー達なんだと思ってやがる……」
目の前の怪人はそんな恨み事を呟く。
「あんた以外に他にも無事だった奴はいるのか?」
「無事だったのはミーだけだよ…… ミーは電気エネルギーを変換できるから何とか助かっただけだ…… 他の皆は全部、全部、喰われてしまった……」
怪人の話を聞き、GUYコツも息をのむ。
ライ雷オンは暴走しているところはあったにせよ。怪人をすべて消したという話が信じらなかったのだ。
「マジか……アイツは仲間をなんだと思っているんだ?」
「ところで、ユーは一体何者だ? 人がなぜここに?」
「俺はGUYコツだ。ライ雷オンを止めるために俺は戻ってきた。奴の場所に案内をしてくれないか?」
「ユーがGUYコツ……?」




