なんなんだ? このジジイ?
2019年5月9日
文章の修正をしました。
激しく灯輝く照明が目に入る。目を隠そうと手を動かそうとする。
ガキン!!
辺りに鈍い鎖の音が響いた。どうやら手に枷がつけられているようだ。
それにしても、眩しい……
というか、ここはどこだ?ベッドの上?
確か車に轢かれて、それから……
「おや? おやおやおや? 目が覚めたのかね?」
何処からか枯れた低い声が響き渡る。
「だ、誰だ!」
自由がきかない俺の横に移動してるのかコツコツコツと靴が地面を叩く音が聞こえる。
コツコツという靴音が止る。突如視界の中に白髪に黒縁の眼鏡、白衣を身にまとった頬がこけやつれた感じの初老男が俺の視界に映る。
あっ、こいつは俺を轢いた奴じゃないか!
「おい、お前、ジジイ、一体なんなんだよ! どういうつもりだ! これはどういうことだ? 説明しろよ!」
ガキン!
ガキン!
金属のぶつかる音が辺りに響き渡る。
今までに出したことない程の怒号を俺はこのジジイにぶつける。
「ワシは君を助けてやったのに、その言葉遣いはなんなんだね? 全く最近の若者はまるで礼儀というものを知らんのか。」
「助けてやった? お前が俺を轢いたんじゃないのか? この状況は一体なんなんだよ!」
「ワシの車の前に突然出てきた君を轢いてしまっての。ありゃ即死じゃったの。」
「赤信号で突っ込んで来たのはお前だろ!!!」
「フォッフォッフォッ、いやー、すまないと思っとるよ。 だからこうして君を助けた訳だ。」
ジジイに轢き殺された事とか、変なベッドに鎖で拘束されている事とか色々起こりすぎた。
怒りの感情はこんなにコントロールできないものとは。
更に言語に出来ない言葉をこのジジイにぶつける。
――
やれやれといった感じ表情を見せて、俺の視界からジジイの顔が見えなくなる。声だけはしっかりと聞こえるようにジジイが俺に告げる。
「君は状況を考えてもう少し冷静になるんじゃな。 君をどうするかはワシが全てを握っている事を忘れなくの。 冷静になるまで少し時間が必要だの。 落ち着いて対応を考え給え、君とは長い付き合いになるかもしれんのだからの、小宮司君。 君が冷静になった後でもう一度来るとしよう。」
突如、俺の名前を呼び、不穏な空気を醸し出しながら、コツコツという音と共に人の気配が消えていく。
「一体、なんなんだよ……」
状況が全く理解できない。
俺は眩しさと頭を落ち着ける為に目を瞑った。
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