vs 百獣怪人 ライ雷オン part11
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「うーん。すっごい粉塵だね☆!」
フェーン、ゼクス、キュエ、梢の四人は、体育館が崩壊した跡地にやってきた。
到着直後にフェーンは笑いながら、鼻をこっている。
「いやー、ここまで見事に壊れてしまうなんて。頑丈な作りにはしていたんだけど……体育館は作り直しだねェ。」
ゼクスはゼクスで呑気な事を言っている。
きょろきょろと辺りを伺いながら、見ていると、
「フェーン様、あっ、あそこを見てください。」
「どれどれ?」
キュエが指差した先には、少し遠目に倒れたライ雷オンの姿が見える。
その周囲は多くの怪人達とSUMOライダーが息を飲み込みがその周囲を取り囲みざわざわとしている。
「アンザイの奴。なんで来ないかなぁ。全く、状況がわからないね☆」
微かに話声が聞こえる。
「GUY――の奴はどうなった?」
「ライ雷オンさんが――いるはずだ。」
「起き上がる――はない。」
その話に耳を傾けていたゼクスがくちを開いた。「どうやら――」
ゼクスが言いかけたその時、ライ雷オンの巨体が宙に浮き始める。
その下にはリボーンの姿があった。
体格差は10倍を優に超えている。
「おいおい、マジィ? あの体格差でライ雷オンを持ち上がる訳? どんな力だよ。」
フェーンがその光景を目の当たりにして呟く。
それは、怪力の成すことなのか。まじまじとその様子を見つめている。
「で、ゼクス。あれは一体どういう原理な訳?」
「ヒーローの原理は実はほとんど分かってないんだよォ。人に行う《変身》と呼ばれる状態の変化。その際に起きるのは科学物理現象を無視するほどのエネルギーの発生。内部のたくわえらたエネルギーはその人の超常の力をもたらす。人が怪人と戦うための見出し。手段なのかもねェ。」
「ふーん。人の力、ヒーローねぇ。」
「おや? フェーン殿は、またも何や良からぬ企みでもお考えかなァ?」
「……まぁね。 っと――」
ゼクスの問いかけにフェーンはあいまいな相槌を返した。話がずれてしまったのは、丁度、リボーンはライ雷オンの体を片手で持ち上がると、地面に向かい投げ飛ばしたからだ。
埃と瓦礫が舞い散り再び視界が遮られる。
煙の中からライ雷オンの咆哮が轟く。
「貴様アアア!!!」
ライ雷オンはリボーンの足を掴み、腕を思いっきりぶん回し始めた。
リボーンの体はまるで空気に乗るように振り回されている。それは煙を晴らしほどの回転量だ。
ライ雷オンはそのままリボーンの体を地面に叩きつけた。
やられたことの意趣返し。技もなく、ただの格闘の応酬だ。
ぐったりと倒れるリボーンの向かい、容赦はない。
そのまま胴を掴み上げた。
――ばきばき
っと骨の砕ける音が聞こえてくる。
どれほどの腕力を込めているのだろう。
それでもやめるつもりはない。
ライ雷オンはぎりぎりと歯を食いしばり力を込めていく。
表情に青筋が立っていることからも力の込め具合が分かる。
それでもリボーンの表情は変わらない。
それは気を失っているからに他ならない。
体中がみしみしと変な音が聞こえてくるようだ。
「あらら、もう終わりかな? ぐっちゃっといっちゃうね。」
フェーンは退屈そうな顔を浮かべて、その様子を見ているだけだった。




