vs 百獣怪人 ライ雷オン part10
☆☆☆
ザーザーザー
「あれ? 画面が見えなくなってしまったんだな?」
監視室からモニターを通じて戦いの様子を見てたアンザイが素っ頓狂な声を上げた。
ライ雷オンの目の前にGUYコツが立ちふさがったところまでは分かる。
GUYコツに捕まれたライ雷オンが急に体が宙に浮き地面に叩きつけられたところでこのような画面に砂嵐になってしまった。
「ふむむ?」
首を掲げるアンザイの横から、ゼクスが「体育館との通信機器が壊れちゃったのかなァ?」と口を挟んできた。
「壊れる事なんてあるんですかな?」
「うーん、それなりにいいカメラだからねェ。カメラが壊れることはそうそうないと思うけどォ? ほら、違うカメラに体育館の方向で粉塵が立っている。建物自体が壊れちゃ、通信ができないよォ。」
「なんにせよ、映らないなら仕方なですな。 フェーン殿、どうしますかね?」
アンザイがフェーンに話かけた時、
「チェックメイト! ゼクス~、他に気を取られるなんて間抜けだな。」
フェーンがチェスの盤上の駒を動かして、その対局を勝利の宣言をした。
アンザイの質問など一切聞いていないようだ。
「ん? アンザイ、なんか言った?」
遅れて、そう返してきたことがそれを証明していた。
「あらら。フェーン殿は冷静だねぇ。ライ雷オンの様子が分からなくなったのに興味ないのかい?」
ゼクスはチェスを片付けながら、フェーンに聞く。
「まぁ、ライ雷オンは死なないよ。そんな簡単にやられるなら苦労はない。そんな雑魚なら、ずっと怪人のトップを張る事なんて出来はしないって。」
椅子をくるくると回しながら、フェーンは不貞腐れながらめんどくさそうに答えた。
「それより、映らないのは困るなぁ。ゼクス、何とかならない?」
「ははっ、そんな方法ありはしないですねェ。遠目のカメラで見るか、直接見るかしかないのでは?」
「で、映らなくなる前はどんな状況だった訳? はぁ、GUYコツはどんな死に方した訳?」
「いや、それが、白スーツのヒーローの乱入があって――」
アンザイはフェーンとゼクスがチェスに興じ始めたところから説明を始めた。
「――それで、最後はライ雷オン殿の前にGUYコツが再び立ったところでした。」
アンザイの説明を聞いたフェーンは自分の想定していなかった事態に動き出したことを理解した。
「何それ? アイツ、もう意識もない様子だったのに、なんで? そんな面白いことが起きてるなんて、ゼクスとチェスなんてするんじゃなかったよー! もう変なことが起きたら言ってよ。」
フェーンが気持ちのこもっていない後悔の言葉を口にする。
ちらちらと画面を見ていたゼクスに口をとがらせた。
「随分と真剣に盤面を展開されていたので、つい遅れてしました。」
ゼクスも心はここにない様に軽口で答える。
「でも、そっかGUYコツがねぇ……」
フェーンがにやりと笑う。
「それじゃ――」
フェーンが次の行動を話そうとしたその時、口を挟んだ者がいる。
それは小さく震えていた少女だった。
「……GUYコツじゃない……」
「ん?」
「あの人は宮ちゃんせんせー、ううん。英雄のリボーンさんなの!」
なぜ玉置梢が突然そう叫んだのかはわからない。
ビートブルーもSUMOライダーもリボーンも戦っているのだ。
ここで、自分が戦わないでどうするというか。
その覚悟を決めたのだ。変身することはできなくも小さな抵抗くらいはできるはずだ。
震える体を懸命に抑えながら、近くにあった棒を敵に向けた。
しかし、敵の反応は予想外のものだった。
「あーはっはっは。GUYコツじゃなくリボーン……Re-Born?」
そこに、退屈にしていた少年はいない。口元を押さえながらこみあげる笑みを押さえている、
「なるほど。『変身』ね。それは、凄く興味が沸くね☆」
そう言った後、「決めた。直接様子を見に行こうか。」
頷きながらそう言った。




