vs 百獣怪人 ライ雷オン part5
青筋を立てたライ雷オンはGUYコツに光速の速さで近寄ると問答無用で握りしめた拳を振り下げた。
回避不能の脳天を貫く一撃。
まともに攻撃を受けたGUYコツはあっさりと倒れてしまった。
倒れたGUYコツを持ち上げて、その頭部に何度も何度も殴りつける。
百発をほどぶち込まれたGUYコツの顔は砕け、ヒビが入っていた。
「思っていたよりも硬いな。砕くには至らんか……」
砕くつもりで打ち込んでいるのに砕けない。
肉があれば溶かし、毟り、千切り、切り刻むこともできるだろうが、硬質な骨となると処分が難しい。
ライ雷オンは忌々しい存在を見据えて、ため息を吐き出した。
しかし戦いは終わった。
横たわるGUYコツのみじめな姿がそれを物語っている。
「誰か~。いませんか?」
ライ雷オンは近くの怪人に命じる。
直ぐにフードを被った怪人が近寄ってきた。
「はい……」
どうにも体中がボロボロで元気もないように見える。
辺りを見渡すと凄惨な光景が広がっていた。
どうやらやりすぎてしまったらしいことは察することができる。
頬を掻きながら、
「……GUYコツの処理を任せます。」
寄ってきた怪人にそれだけを命じた。
「はぁ……」
気の抜けた返事が返ってきただけだった。
周囲の状況を見れば仕方ない事ではある。
「私の悪いところですね。冷静さを欠くと周りが見えなくなるのは……」
ライ雷オンは、その場を離れるために、倒れたGUYコツを背を向けた。
「あまりに弱い……博士、こんな者に執着をしていた理由は何なんですか?」
その疑問は決してぬぐう事はできない。
たった一人のために、ここまでの事態を引きおこしたのだ。
その価値すらなかったのではないか。
決着はあっけないものだ。
今後の対策を考えないといけない。
ライ雷オンが一歩を踏み出したとき、――背後に人が動く気配を感じた。
「殺気!?」
同時に感じた殺気に、ライ雷オンは思いっきり振り向いた。
すると、
「何をしているんです?」
フードを被った怪人がファイティングポーズを構えている。
「お前を倒す!」
光速とまでは言わなくても十分すぎる速度で肉薄してくると、手を突き出してきた。
避けるまでの無い攻撃ではあるが、
――部下の謀反を見過ごすほど優しい訳ではない。
ライ雷オンは攻撃のしてきた者の手を掴み、力を込め握りつぶそうとした。
しかし、急に体が回転して、地面と天が入れ替わった。
「なっ!?」
そして、きっちりと関節を押さえらてしまい身動きができなくなってしまう。
「一体どういうつもりです?」
「それはこっちの台詞よ。私たちの学校を戦場に変えて」
フードがずれると白いスーツがちらりと見えた。




