vs 百獣怪人 ライ雷オン part4
騒がしいギャラリーの向こう側。
GUYコツをじっと睨みつけ、体中を赤く染めたライ雷オンが立っていた。
「お前!! 仲間を巻き込んで何してんだ!!」
周囲を巻き込む攻撃をしてきた事に憤りが抑えられなかった。
しかし、ライ雷オンは、このギャラリーが騒いでいる状況すらも眼中にないようだ。
ただただ、GUYコツに対する殺意だけが伝わってくる。
その静かな殺意によって、言い訳をさせるかのように、言葉が矢継ぎ早に出てきてしまう。
「俺は仲間を大事にしない奴は許せないんだ。なぁ、ライ雷オン……お前は一体どうしたんだ? 前のお前はこんなことをする奴じゃなかったはずだろ?」
勿論、そんな言葉に対して返事ない。
代わりにバチバチという何かが弾ける音と、軽い稲妻と共にライ雷オンのたてがみが逆立ちはじめる。
「言い訳をするな!!!!!!!」
それはライ雷オンの叫びだ。
まるで咆哮のような喝がGUYコツを貫いた。
―――
――
 ̄
「ライ雷オン殿は狂っていますね。あんなに部下をめちゃくちゃにしちゃって……」
ここは、警備室。
この学園の至る場所に設置された監視カメラのリアルタイムで映像が送られてきており、複数の大きなモニターによって学園の中を見ることができる。無論、このことは学生はおろか教員すらも知る由もない。この学園の秘密の監視場といっても差し支えないだろう。
今、警備室には五人の人物がいた。
モニターを見ているアンザイ、椅子に腰かけ談笑しているフェーンとゼクス、そして、フェーンの横に立つキュエと玉置梢である。
モニターで戦いの行方を見ていたアンザイはやれやれとため息を吐きながら話かける。
「しかし、こんな場所、普通の学校にありませんぞ。こんな監視カメラの設置がよく許されているんだな。」
アンザイの先にはフェーン、ゼクスの二人が椅子に座り、キュエがすました顔でフェーンの横に立っている。話をしていた。
「ここはヒーローの育成もかねていましたからねぇ。我々は秘密を守るためなら、なんでもしますよ。犠牲も厭わないんです。無茶苦茶な事でもやる。」
ゼクスは声に出さず小さく鼻で笑った。
「全く、ゼクス殿も恐ろしい方なんだな。まぁ、フェーン殿と気が合うってことはそれなりの人物だとは……おっと失礼。忘れてくれなんだな。」
「はっはっは。アンザイ、そんな褒めても何もないよ。」
梢は叫びたい衝動をおさえるために唇を噛みしめた。
画面の先。そこに居たのは絶望的な状況から自分を助けてくれたヒーローの姿だ。
もはや梢は恐怖で動けなくなってしまった。怪人を前にすると足が震え、立つことがやっとなのだ。
心は完全に折れてしまっている。
だから、目の前で怪人達の悪の行いに対して何もできない。
GUYコツの勝利を祈っている。以前自分を助けてくれたように学校の皆を助けてほしいとただ強く祈った。




