回想―2
猛吹雪が舞う土地を離れて新しい場所にやってきた。
「博士、ここは?」
「ブレインズ-セブンの本拠地マテンロウじゃ。ここは、全ての中心。奴らはこの監獄のような町を中心に地方に根を伸ばしているのじゃ。」
「ふむ。いきなり敵の本拠地に乗り込むんですね?」
「ここにはライ雷オンのような境遇の者が多数存在しておる。なにより灯台下暗し。懐に踏み込んだ方がバレないものよ。まずは怪人を百体を作ろう。」
「そんな簡単に集まりますかね?」
「なぁに、お主のような目にあっている者には怪人の力は魅力的じゃろう。」
博士と私から始まった怪人協会も水面下で拡大をしていくことなる。
最初は私のような実験の犠牲者を中心に怪人化していくことで仲間を集めていった。
博士の言っていた通り、仲間を増やす事は簡単だった。
いくつかの危機も乗り越えて怪人協会の仲間の数が百を超えた時、我々は表舞台に姿を現した。
電波をジャックし、ブレインズ-セブンの存在が明らかする。
私は怪人協会のリーダーとして、ブレインズ-セブンへの戦線布告を行った。
突然現れた異形の者。それだけでも大きなインパクトはあるだろう。
私の口から語ったのはこの世界の裏に蔓延る悪意。
「聞いてください。この世界は真の姿を……この豊かで飽食の時代。しかし、その裏では何人もの人間が、強化兵士という名の礎になっている。落伍者を人と思わない。この常識は世界を牛耳る悪魔たちよって作られてきたものだ。奴らは確実に存在する。我々はその者達を倒すために、怪人協会は立ち上がったのだ。」
それを公表したことで、社会には大きな混乱が起きた。
各地での暴動・紛争・小競り合いが始まったのだ。
しかし、それは怪人協会の進行を進めるうえで有利に働いた。
戦況が怪人協会の優位に立つと多くの人が怪人にあこがれるようになる。
戦況は我らが怪人協会が優勢に進んでいった。
怪人の力はまさに万能の力。
その強大な力はまるで甘い蜜のように人を引き寄せていった。
ブレインズ-セブンの作り出した戦闘兵士でも怪人という新しい力を手にした我らを止めることができない。
怪人の数も増え、決戦の時。
新しい時代のうねりが生まれようとしていた。
私は怪人の異常な力と、ここまで積み上げた怪人協会の仲間たち、そして、復讐というわかりやすい燃料を燃やして、ブレインズ-セブンとの決戦に向かっていくのだった。




