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屍怪人 GUYコツの受難  作者: 恐竜列島
決戦 vs ネオ怪人協会
173/214

GUYコツの敗北

 先ほど何かが壊れる音とGUYコツの叫び声が聞こえてから大分時間が経った。

 騒音が嘘みたいに静かになった後、ミェエは狭い牢の中でGUYコツが再び戻ってくることを祈っていた。

 

 戦いの行方はどうなっただろう。

 それは、ミュエには知る由もない。ミュエには祈る事しかできない。

 自分のために傷ついた陽平も、ここに囚われている人も皆が助けてほしい。

 それだけを胸にひたすらに思いを募らせる。

 

 ふと、部屋の中に何者かがやってきた気配がした。

 それは、他の人も同様だったのだろう。ソワソワとした空気があたりに張り詰めた。

 

 GUYコツが戻ってきたのか。

 ここからではその人物を見ることはできない。何やら部屋の探しているようだ。

 

「やぁ、僕の新しいおもちゃ達。アンザイの奴が何処に行ったか知らない?」


 そこに居たのはGUYコツではない。体育館でゼクスと親しげに話していた少年だった。


「……」


 意外な人物の登場に、言葉は出てこない。


「黙られちゃうとわからないんだけどなぁ。まっ、いいや。君らを逃したわけでも無さそうだし。」


 ケラケラと無邪気に笑いながら近づいてくる。

 しかし、笑い声とは裏腹に少年の目は笑っていない。

 ミュエは得体の知れない何かを感じてビクリと体が震えてしまう。


「ちょっと、君、来てよ。」


 少年はミュエの手を掴み引っ張る。


「アンザイが戻ってくるまで暇だから遊ぼうか。」


 ミュエよりも小さいのに、力は異常なほど強い。

 ミュエは抵抗することもできずに、引っ張られて牢の外へと連れていかれてしまった。


☆☆☆


「ふぅー。ここまでやれば、こいつももう何もできないんだな。」


 アンザイはボロボロになったGUYコツを踏みつけながら、ため息を吐き出した。

 虫の息となったGUYコツの瞳からは光が消えている。そう、GUYコツは敗北したのだ。

 攻撃も効かず一方的な展開だった。


「さて、戻るかな。」


 アンザイがGUYコツを担ぎ、元の部屋に戻る。部屋に戻るとそこにはキュエが居た。

 ペコリと律儀に会釈をする。

 フェーンの付き人の有翼人の娘。


「あの娘がいるってことは?」


 見渡すとフェーンが机に腰掛けて、ゆったりと座っていた。

 そして、アンザイに見張ることを命じた有翼人の娘――ミュエが床に倒れている。

 意外な人物の来訪と自分が居ない間に起きたことが理解できず、アンザイは首を傾げながらフェーンに声をかける。


「あれ? フェーン様? なぜここに?」


「あっ、戻ってきた。タイミング悪いなぁ。って、君が持ってるそれって?」


「えぇ、こいつはGUYコツですな。ここに来たので捕まえまして―――」


「司君!!!」


 それは、ミュエのGUYコツを名を叫ぶ。

 一縷の希望が砕けた瞬間でもあった。

 ミュエの頬に衝撃加わった。何かに殴られたジンジンとして痛みが遅れてやってくる。


「五月蠅いなぁ。誰が喋っていいと言った?」


 声の主を見ると、冷たい視線を向けている。殺意を感じた。黙るしかない。

 ミュエは頬を押さえながら唇を噛みと自然と涙がこぼれしまう。


「GUYコツは君に負けちゃったの?」


 フェーンはアンザイに聞く。


「まぁ、そうですな。素直な奴なのか敵を疑うことを知らない馬鹿なのか。搦め手で楽勝でしたな。もしかしたらシラセ殿を倒したというのも嘘かもしれません。たまたま運が良かっただけかもしれませんな。」


「ふーん。そっか。困るんだよなぁ。」


 フェーンは何かを考え込んだ。しかし、直ぐに、「まぁ、アンザイの搦め手は初見じゃ対応無理か。うん。計画はこのままでいいか。」と言い何かを納得したようだ。


「それで、GUYコツをどうするの?」


「ライ雷オン殿の所に連れて行こうと思っていますな。で、フェーン殿もよろしかったですかな?」


「それでいいよ。僕も一緒に行こう。」

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