凹と凸の秘密の会話
凹凹マンの目の前に空間の揺らぎ始めると、そこから凸de子だけが現れた。
「旧知の仲を利用する作戦うまくいったね。それにしても敵の組織にいる凹ちゃんの事を信用しているなんて、お馬鹿ちゃんなこと。」
凸de子が戻ってくるなり、凹凹マンに笑いながら告げる。
「相変わらずお人好しというか。人を疑うってことを知らないんだろうね。でも無血で終わって良かったよ。」
「ふふっ。これで、邪魔なレットとオレンシも消えたことだし、GUYコツちゃんをライ雷オンさんの所に連れて行けば凹ちゃんも幹部入り間違いなしだわ。」
ネオ怪人協会は完全な縦社会だ。
その中でも幹部は非常に強力な権限が与えられる。
凸de子と凹凹マンはGUYコツを生贄にして、自分たちの昇進をする作戦を立てていた。
その作戦が見事にはまり、事を進めることができたのだ。
先ほどまで教室の中で話をしていた面子は消えて誰もいない凹凹マンと凸de子と二人だけだ。
今は本心で話すことができる。
「で、凹ちゃんどうするの?」
そして、凹凹マンは凸de子の質問の意図はわかっている。
しかし、確認をするように敢えて質問を聞き返した。
「どうする? ってどういうこと?」
「今、目標のGUYコツちゃん達は私の世界に閉じ込めてたわ。こことは完全に切り離されている。こっちで何が起きても向こうにわからないわ。だから、このまま、ライ雷オンさんの所に持っていくの? って事。それともアンザイちゃんやフェーンちゃんの所に持っていくのかって事。」
「うーん。そうだな。」
凹凹マンは頭を掻き考える。
もしも、ライ雷オンの元へ連れて行ったら、自分たちの目的は果たせる。
本当ならばそうすべきだろう。
しかし、凸de子が敢えてこの質問を聞いてくることということは同じ考えに至っているのかもしれない。
「正直、フェーンとアンザイの二人はなんか企んでるような気がするんだよね。なんか怪しいって思いたい自分の勘かもしれないけど。」
「私も同意見よ。だから、混乱に乗じて消すなら今はタイミング的に一番のベストだと思うわ。」
「だから、GUYコツさんにあいつらと戦わせて消耗させるっていうのは、良いと思うんだよね。そうすれば凸が倒すこともできるでしょ。」
「とはいえ、私はGUYコツちゃんがそこまで強いと思えないよね。でも、スラッシュちゃんを退けて、あのシラセを倒したって言う話も噂なのよね?」
「うん。実は自分も、実際にGUYコツさんが戦ってるところを見たころはないから、GUYコツさんが強いと思えないんだよね。」
「そうなのね。――問題は手柄があいつらに取られちゃうかもしれないって事ね。」
「それな。流石にGUYコツさんを黙って奪われたらそのまま手柄の横取りをされちゃうかもしれない。ただ、博士を同時に捕らえられたのは嬉しい誤算。ライ雷オンさんは博士を探していた。きっと、GUYコツさんを連れていることが失敗しても挽回できそうなんだよね。」
「そうかもね。」
「だから、ライ雷オンさんの所に連れていく前にアンザイとぶつけるのは、自分達には一番メリットがあると思う。」
「どうしてかしら?」
「GUYコツさんとアンザイの勝敗はどう転んでも良いって事。もしもアンザイが勝ったら、凸がアンザイを葬れば良いし、GUYコツさんが勝ったら、それはそれで信用を得ることができる。」
「なら決まりね。まずはアンザイちゃんのいる部屋に向かいましょうか。」
「うん。」
凹凹マンと凸de子はミュエや陽平が捕らえられている部屋を向かい歩き出した。




