心残り
方針はきまったもののGUYコツは一つの問題に頭を抱えていた。
ちらりと視線を動かす。
GUIYコツの視線の先には博士と凪がいる。
博士はともかくとして凪はこの争いに無関係なのだ巻き込むわけにはいかない。
凸凹コンビの登場で余計に萎縮させてしまっているの、机に座りカタカタと小さく体を震わせているようだ。
凸de子の感覚に引っ掛かるのもいつになるかわからない。
今すぐにでもここを出てミュエや陽平を探しに行きたいところだが、この二人を放置することもできない。
「キャットシーはここで博士と凪の面倒を見ててくれるか?」
「にゃん? あたいはまたお守りな訳~。 あにゃたは大丈夫にゃの? さっきと同じ流れよ。」
「それな……」
キャットシーの指摘はもっともだ。
「戦力の分散はおすすめしないわ。もしも、アンザイちゃんだけじゃなくてフェーンちゃんも一緒に居たら、勝てる可能性は限りなくゼロわね。あと、念押しで言っとくけどワタシと凹ちゃんはアンザイちゃんやフェーンちゃんとは戦わないわよ。」
「そうだよな。うーむ……」
GUYコツは頭を抱えてしまう。
凸de子の言う通りだ。
敵がどれほど強いのかわからない以上、言われているようにキャットシーを置いていくのはリスクが高い。
実際、さっき戦ったレットやオレンシには負けていたのだ。
「GUYコツよ。すべてを守れる訳があるまい。何かを切り捨てるのも勇気じゃ。」
それは博士の言葉だった。
「おいおい、それは自分を切り捨てろってことか? まぁ、博士が怪人の襲撃に巻きこまれるのは自業自得だから、別に心配はしていない。俺が心配しているのは……」
GUYコツは震える凪を見つめた。
この少女は全くの被害者なのだ。
GUYコツは凪の前に座る。
びくりと体が震えたのがわかる。
(ははっ、恐がられているな)
自傷気味に微笑み、GUYコツは凪に聞く。
「なぁ、凪はどうしたい?」
震えながらも視線をGUYコツに移す。
「どうって……」
「いや、ここに残るか、一緒に来るか。って事だ。」
「……ねぇ、司さん、アタシはどうしたらいいの?」
「それを決めるのは凪本人だ。」
「そんなの……決められないよ。外は危ないし、ここも安全じゃない。」
「ここに残るならキャットシーは置いていく。きっと助けになってくれるはずだ。俺は助けなきゃいけない奴らがいる。進まないといけない。」
「司さんが助けようとしているのは学校の子?」
「そうだ。訳あって顔見知りでね。ただ、もっと言えば学校にいる全ての人は助けるつもりだ。俺はそれをあきらめた訳じゃない。」
GUYコツは人の姿の残っている片方の目にはしっかりと光が宿っている。
それは冗談で言っていないことは、凪にもわかる。
「……アタシ、司さんと一緒に行くよ。 だってここも安全じゃないんでしょ。そこのスーツの化け物が言ってたもの。」
凪は自分の意志を伝えた。
「決まりましたね。それじゃ、GUYコツさん、早く行きましょうよ。」




