状況分析
凹凹マンが協力する理由は分かった。
GUYコツはうんうんと首を振りながら聞いていた。
「それで俺に協力するって訳か。」
「そうなんですよ。」
「成る程な。今、起きてる状況を知るためにもネオ怪人協会の奴が協力してくれるっていうなら俺としては助かるけど――」
GUYコツの言葉に被せるようにキャットシーが口をはさむ。
「でも、GUYコツがライ雷オンに負けたらどうすのー? 協力してたってバレたら大変じゃにゃいかにゃー?」
「まぁまぁ、そこらへんは上手くやりますよ。自分、処世術はある方なんで!」
「人が負ける前提で話を進めないでくれないか? で、凹凹マンは良いとして凸de子の方は良いのか?」
GUYコツは視線を凸de子の方に向けながら質問をする。
突然話を振られた凸de子は、びくりと小さく飛び跳ねた。
小さく困った顔を浮かべながら、
「凹ちゃんが決めたんならそれでいいんじゃない?」
と淡白に答えた。
「適当だなぁ……」
「凸はああいう奴なんですよ。戦闘力は高いんですけどね。組織運営とかは……
だから、協会が崩壊した時、隊員が抜けてしまったんですが……」
「お前も苦労してたんだな。」
「GUYコツさんほどじゃないですよ。」
「GUYコツの場合は、勝手に苦労してるだけだどねー。」
「おい! キャットシー! 俺だって好き好んで苦労してる訳じゃないよ。」
げらげらと揶揄うように笑うキャットシーを見てGUYコツは分かりやすく項垂れる。
頭を振るって、凹凹マンに聞きなおす。
「それじゃ、今の状況を教えてくれないか? ネオ怪人協会は今どんな動きをしているんだ?」
「ええ。勿論です。」
ふぅと大きく息を吐き出して凹凹マンは呼吸を整えた。
「ネオ怪人協会は体育館を占拠して多くの生徒や先生を人質に取っています。
学校を支配するための拠点づくりが終わり、学校に潜むGUYコツさんを探すために多くの怪人が動きだしたところです。
自分らは第一陣でGUYコツを探すために出てきました。一番最初に見つけたようで良かったです。
GUYコツさんを捕まえた者には幹部の座および莫大な報酬が与えれます。血眼になって探してると思います。」
「マジか……体育館。拠点づくりとは物騒な事をしているのな。」
「ええ。既に体育館では怪人はやりたい放題ですよ。……生徒も先生も怪人達のおもちゃになってしまっています。」
凹凹マンはちらりと凪を見る。
「そこの女の子は運が良かったですね。もしも体育館に居たら……」
「ちょっと! どういう意味? ……どう意味ですか?」
「そのままの意味ですよ。今は体育館は餌場となってますから。」
「餌場……?」
「人の恐れを、哀しみを、怒りを、怪人が喰らう負の感情を高めるために色んな催し事がされてます。
自分らが出来てきた時もかなり負の感情は高まっていましたね。
もう地獄絵図みたいになってるんじゃないですかね――っ」
GUYコツが淡々と説明していた凹凹マンの胸倉をつかみ上げる。
そんなGUYUコツ首筋には凸de子の靴が触れている。
軸脚のみで立ちあがり大きく蹴り上げた蹴りはそのままGUYUコツの首を切り離すだろう。
「凹ちゃんを離しなさい。」
一瞬の出来事だった。
背後を取られてGUYコツはいう事を聞くしかない。
「ごほごほ。GUYコツさん、いきなりは酷いなぁ。」
「凹凹マン、すまんかった。お前を殴ったとしても問題は解決しないもんな。どうやら早く体育館に行く必要があるな。」
「そうですね。自分も急いだ方が良いと思いますよ。既に人質には希望がありません。頼みの綱にヒーローも目の前でやられてしまったんですから。」
「……ヒーローがやられた? どういうことだ?」
「自分達第一陣が体育館を出てくる前、ヒーローが突然、体育館に来たんですよ。――」
凹凹マンは思い出すながら話を始める。




