凹凹マンの目的
GUYコツは小さく溜息を吐き出して、笑う博士に向けた冷ややかな視線を逸らして凹凹マンに話かける。
「話が脱線したが、凹凹マンの目的ってなんなんだ? 結局、俺らには協力してくれるって事でいいのか?」
苦笑いを浮かべていた凹凹マンもGUYコツの方を向き直して、自分の話のし始めた。
「自分は、凸が最強の怪人になる戦いってのに巻き込みたくなんですよね。なので、強い人の下に付こうと思っているんです。ライ雷オンさんは――」
GUYコツは凹凹マンの話を遮る。
「すまん。最強の怪人になる戦い? ってなんだ?」
「えっ、GUYコツさん知らないんですか? 怪人協会の中に昔からある話なんですけど。」
「俺は、知らないなぁ……」
GUYコツはあたり首を振って辺りを見渡す。
凪やキャットシーは目が合うと首を大きく振って知らないことをアピールしている。
怪人協会の中の話なら、二人の反応は当然と言えよう。
それどころか博士すら疑問の表情を浮かべていた。
「博士すら知らないらしいぞ。」
凹凹マンは驚いた顔をしている。
「本気ですか!? 怪人協会の目的ですよ! GUYコツさんはイレギュラーとしても、キャットシーさんは怪人協会に入ろうとしたのは最強の怪人になりたかったからじゃないんですか?」
「あたいは楽して上手い酒が飲めるって聞いたから怪人協会に来ただけよー。変にゃ奴出会っちゃって、全然楽じゃにゃいんだけどねー。」
「博士は一体なんなんですか? 最強の怪人を決めるって目的で怪人増やしたんじゃないんですか?」
「私は知らんのぅ。そもそも、怪人の中で最も強いのは私が作ったライ雷オンじゃろうって。他の自然発生した怪人が怪人が彼奴を倒せるものか。」
博士はふんっと呆れる断言しながらそっぽを向いてしまう。
先ほどの上機嫌で笑っていた時が嘘のようだ。
「博士は置いておくとして、それじゃ、凹凹マンの来ている話だと何にをやるんだよ。その最強の怪人を決めるために。」
「怪人の中には二つ名を持つ怪人が存在しますよね。凸の『散華』の凸de子みたいな奴です。」
「他にも持ってる奴は強い奴ばっかだったな。」
「そうです。それは強い怪人に与えられる証みたいな物なんです。
そして、二つ名がある怪人は大きな派閥を作っています。支部ってのは自分の派閥みたいな物なんですよ。」
「なるほど……」
「いずれその派閥同士で戦争が行われるって話なんです。」
「戦争とは物騒な……いつ始まるかもわからないんだろう。」
「ええ。凸にはそのいずれ来るであろう戦争の時に他の怪人と協力したいですよね。凸がいくらつよかろうと、数の暴力には勝てないですし、怪人協会が分裂したときに凸の派閥にいた怪人はほとんど出て行っちゃって閑古鳥が鳴いてる状態ですからね……」
「成る程な。だから、外の怪人である俺を引き込みたいと。」
「引き込みたいってよりは、協力してほしいって感じですね。ほらGUYコツさんは優しいじゃないですか! それに、自分は今回のライ雷オンさんの暴走は良いものだと思ってないんですよ。周りの反応を見ても一部の過激派以外は多くの怪人も思っています。新しい怪人協会の基盤すら壊れそうです。」




