怪人を殺す兵器
凹凹マンの言葉を聞いていたキャットシーが笑いながら野次を飛ばした。
「にゃはは。凹凹マンも馬鹿ねぇー。大人しく長いものに巻かれていればいいのにー。そもそも、GUYコツは、さっきも襲ってきた怪人に負けそうににゃってた雑魚よー。そんにゃ奴に期待するのはどうかにゃー?」
「おい。キャットシー。」
「そうなんです? 誰と戦ったんですか?」
「……レットとオレンシって奴らだよ。確かに俺は勝てなかったさ。」
凹凹マンは疑問の浮かんだ顔をしている。
「でも、GUYコツさんは無事じゃないですか? レットとオレンシなら絶対生かしてないと思いますけど? 彼らはGUYコツさんの事死ぬほど憎んでますから。」
「負ける直前に何故か自滅してくれたんだよ。だから何とか生きてるってだけさ。」
最後の最後にレットの自爆によって命を拾ったと思っていた。
それを伝えたところ、後ろから博士が茶々を入れてきた。
「GUYコツ、奴らは自滅した訳じゃないぞ?」
「どういう事だ?」
突然の言葉に困惑しながら聞き返す。
「私が手助けしてやったのだ。」
「ん? 博士に怪人と戦う力はないだろ? あの暴走状態のレットをどうやって?」
「お前さんの持っているそのボール。それは問答無用、一切の抵抗をさせずに怪人を殺す武器じゃ。奴にはお前がやられる直前、私が投げつけたのだよ。」
「わわっ! そんな危ないものを渡してきたのかよ!!?」
先ほど暗闇の中で渡された自分の持っているボールがそんな恐ろしい凶器だとは梅雨程も思っていなかったGUYコツは只野博士に返そうとする。
「それはお前さんにやるよ。ライ雷オンと戦うならそれくらいのハンデは必要じゃろう。最後の一個じゃ。大切に使うと良い。」
レットが自滅していたと思い込んでいたGUYコツにとっては衝撃な事実を語られ、ヤバイアイテムを押し付けられてしまった。
「ホントに……」
GUYコツは何かを言おう。
しかし、これを博士に返すとなると、こんな危ない武器を博士に持たせることになる。
いつだれかに投げるともわからない。
助けられた物とは言え、こんな邪道な兵器は処分した方が良い。
GUYコツはそう思い、言葉を飲み込みポケットにしまう。
「それがあれば、ライ雷オンさんも……?」
「使わな――」
GUYコツの「使わないよ。」と、いう言葉を遮ったのは博士だった。
「当たればのぅ。ただ、彼奴は私がこういう武器を持っている事を知っているからのぅ。
よほどの事がない限り警戒されるじゃろうな。奴は私が生み出した最強の怪人なのじゃよ。
フォッフォッフォ。ただ投げただけでは当たらんよ。」
「随分とライ雷オンの奴を持ち上げるな……」
「お前が彼奴と戦い、どっちが勝つかは見ものじゃのう。フォッフォッフォ。」
「全く、性格がねじ曲がってるな。」
GUYコツはこの戦いをショーとして楽しもうとしている博士に冷たい視線を送っていた。




