凹と凸
「お前……なんでここに?」
警戒心を解かず、拳を凹凹マンに向ける。
凹凹マンに気を取られていると女怪人が口を開く。
「ねぇ、凹ちゃん。こいつらが手配されてるGUYコツでしょ? 早く捕まえちゃおうよ。私、少し本気でやっちゃおうか?」
女怪人からオーラがほとばしる。
満開に咲いた花を模した綺麗な紋章が具現化して見えるようだ。
そのオーラから感じる圧倒時な戦力の差。
GUYコツは拳を握り直して構える。
その拳には力がこもっている事が自覚できる。
「凸、待った!」
それを静止したのは凹凹マンだった。
「GUYコツさん、そんな殺気を向けないでくださいって。自分がここに居る理由も説明しますから。」
確かに凹凹マンからは戦う意志は感じられない。
しかし、今GUYコツの後ろに人も居て、横に居る女怪人は威嚇というには派手な挑発をしてくる。
「事情を教えてくれるってのか?」
「ええ。」と凹凹まんは頷く。
「なら、先にそっちの女の方も矛を収めて貰おうか?」
「あっ、そうですよね。凸、今からGUYコツさんと話をするからちょっと殺気を押さえてくれます?」
凹凹マンが言うと、女怪人がふぅーと息を吐き出して近くの机に腰をかける。
迸っていたオーラも消えて教室の中の緊張が緩和した。
その様子を見てGUYコツも拳を下ろす。
GUYコツが拳を下ろして話を聞く姿勢になった事を確認してから凹凹マンが話をかけてきた。
「まずは紹介しますね。あっちの怪人は花道怪人 散華の凸de子って言います。GUYコツさんは、会ってますかね?」
「……すまんが記憶にはないな。だが、二つ名持ちって事は…」
「そうです! こいつは怪人協会の支部長です。なので、もしも戦ってたら、シラセさんを倒したGUYコツさんでも無事じゃすまなかったですよ。」
「そうか……」
危ない戦いを避けることが出来た事で、安堵の溜息を吐き出す。
先ほどの見えたオーラからしても相当の力を持っている事は本当だと受け入れることができた。
「なぁ、お前らの目的はなんだ? 懐かしい顔とは言え敵なら容赦はしないが。」
「自分らは敵じゃないです!」
凹凹マンは叫ぶ。
その言葉をGUYコツだけじゃなく凸にも言っているようだ。
「じゃ、味方になってくれるって訳か?」
「……いえ、味方でもないんですが……」
「なんか事情があるのか? まぁ、話で解決すらならそれに越した事はないが。」
「えぇ、えぇ」っと相槌をしながら、凹凹マンは続ける。
「今回、自分ら、いやネオ怪人協会がここを襲撃したのは二つの目的があって、GUYコツさんを捕らえること。そして、博士を取り返す事なんです。」
「俺と博士を捕らえるか……なんで、ここに居ることがバレたんだ。」
「さぁ、それは自分も知らないですけど。」
分からないと答えた凹凹マンの横から、つまらなそうに足をぶらぶらさせていた凸de子がフォローを入れる。
「フェーンちゃんが有力情報をライ雷オンちゃんに持ってきたのよ。」
「まぁ、そういう感じで情報が伝わったらしくて、今回の襲撃が始まったんです。」
「で、お前らは俺や博士を捕まえなくて良いのか?」
「それは、ネオ怪人協会というよりもライ雷オンさんが独断で決めてるんですよね。
正直、自分には何のメリットもないですし。それに、今のライ雷オンさんにはついていっていいものか……
少し危うい組織だと懸念してます。なので、GUYコツさんとライ雷オンさんのどっちの味方をするかはこの戦いの行先を見てからにしようかなぁと。」
「ほう。」
「シラセさんを倒したGUYコツさんならライ雷オンさんにも勝てるかって。強い方に付いた方が自分の目的は達成しやすいですから。」




