暗闇の侵入者
凪の中で、恐怖心よりも興味が勝ち始めていた。
もっと知りたい。
GUYコツやキャットシーや怪人博士の奇妙なトリオに興味を持った凪は少しだけ身を乗り出して、
「怪人よりもヤバイ敵? それって――?」
そんな疑問をGUYコツに向かって投げかけたと同時だった。
激しい衝突音と共に教室の扉が突然壊れる。
電気が付いていないため、音でしか判断はできないが、「バン!」という衝撃の音がした方を見ると、へしゃげた扉が教室の中に倒れてくる。
「「「「!?」」」」
四人の間に緊張が走る。
一斉に視線が音の方に向く。
その扉の破片を潜り瓦礫の中に何かの黒い影が蠢いた。
「シャー!!!! にゃにか居るにゃー!!!!」
「おい! 誰だ! 何か居るぞ!?」
何者かに向かい威嚇するキャットシーとGUYコツは同時に声を上げる。
GUYコツの叫びに答えはない。
「えっ? 誰か来たの?」
っと、凪が訊く。
「あぁ、凪と博士は俺の後ろに。」
「う、うん……」
GUYコツの手に誘導されて、凪と博士はGUYコツの体の少しに身を置く。
わずかにだが、敵意は感じる。
侵入者は敵と見て良いだろう。
幸いにキャットシーも居て、二体一。
凪と博士が居るものの有利な立場といえる。
緊張する静かな時間が流れる。
こつんと小さな石がGUYコツの頭にぶつかる。
小石が飛んできた方にはキャットシーがいる。
暗く見えないが、合図が送ってくれているのだろう。
こくりと頷くと、キャットシーが叫びながら侵入者に向かって飛び出した。
「にゃあ!!!!!」
しかし、侵入者は軽くキャットシーして、直ぐにGUYコツに向かい飛び出してくる。
侵入者が、暗闇の中から素早い動きで肉薄してきた。
物音も無い動きがその実力を物語っているようだ。
(後ろに二人に巻き沿いが出っちまうかもしれねぇな。なら――)
GUYコツは暗闇の中から近づいてくる微かな敵意を捕らえていた。
敵の攻撃に備えて、凪と博士を後ろに突き飛ばす。
「きゃ!」
「むおっ!」
凪と博士から小さい悲鳴が聞こえくる。
(二人ともすまん。)
心の中で謝罪しつつ、侵入者の攻撃をGUYコツは腕を構えて防いだ。
ビリビリとした衝撃が腕から全身に伝わってくる。
相手の強さは本物のだという事が改めて理解する。
GUYコツは暗闇に向かい腕を振りはらう。
空気が大きく動き、手には何かに当たった感触はない。
「「ふぅ~」」
暗闇の中、拳を構えるGUYコツと侵入者は侵入者は同時に大きく息を吐き出して臨戦態勢を取った。
新たな敵の登場と後ろに控える二人の存在。
先の敗北と合わせてGUYコツの頬から汗がぽつりと落ちた。




