化猫怪人キャットシー vs 兄妹怪人 凌治のジ・オレンシ
オレンシの触手を断ち切ったキャットシーはGUYコツの近くによってきた。
GUYコツは助太刀の参戦に助かったという表情を浮かべている。
「キャットシー、よく来てくれた! 助かったぜ!」
「ほんとピンチもピンチだったのねー。なっさけにゃーい。笑っちゃう。」
ボロボロの姿のGUYコツを見て、キャットシーは小馬鹿のように口角を上げた。
「しかし、なんでここに? 凪は?」
「さっき凄い振動があったの。そしてたら、あの子の方から『GUYコツを探しに行った方が良い』って提案されたのねー。」
「そっか。それは助けられたな。後で凪にも礼を言わないとな。」
「まぁ、怪人と二人っきりは嫌にゃんじゃにゃいかにゃー? GUYコツがいにゃくにゃってからはすっごくきまずかったんだからねー。すぐ戻ってくると思ったら、にゃかにゃか戻ってこないしー。」
「それは、すまん。凪は今何してるんだ?」
「元の教室で小さくにゃってると思うわー。」
「そっか。早くここを抜けて、迎えていってやらんとな。」
GUYコツがオレンシを見ると、レットが傍に寄り添っていた。
視線に気が付いた二人は睨むように見つめ返してくる。
「キャットシー……お前にあっちの女の子の奴を任せていいか? 俺は少年の方を足止めしとくから。」
「わかったにゃ。」
キャットシーはオレンシと相性の良い相手と言えるだろう。
小さく頷き合ってから、GUYコツとキャットシーは共には走り出す。
「GUYコツ!!! クソ猫!!! 俺が相手だ!!!」
レットの怒りがオレンシの前に立ちふさがりGUYコツとキャットシーの行く手を阻んだ。
「いいや。お前の相手は俺だけがしてやるよ。」
そんなレットのGUYコツが肉薄して、体をがっちりと抑え込む。
「行け! キャットシー!!」
キャットシーは小さく頷くと、オレンシの元に向かう。
「何、このっ!!?」
触手を切った相手が近づいてくる事で、オレンシは顔を歪ませた。
「おい! オレンシ、大丈夫か!?」
GUYコツに羽交い絞めされているレットが声をかける。
「大丈夫! まだ触手が何本か切られただけだから! レットはそのままGUYコツを足止めしてて!! わたしがこの猫をヤルわ!!」
オレンシの背中から、無数の触手がキャットシーの向かって伸ばす。
しかし、キャットシーの柔軟な身のこなしによって回避をする。
触手が当たることはない。
キャットシーは爪を伸ばす。
しかし、キャットシーの爪は最初の攻撃の時に受けていた溶解液によって溶け出している。
使い物になる状態ではない。
キャットシーは自分の爪を一瞥すると、オレンシから大きく距離を取った。
「逃げるわけ? 待ちなさい!!! 【テンタングルメッシュ】!」
オレンシの触手が網縄のように絡み合いはじめる。
網目状になることで、避ける隙間のない触手がキャットシーに迫る。
「これなら避けらないでしょ?」
「ふん。にゃめないでよね。」
――パッキン!
――パキンッ!!
キャットシーの長い爪が全て地面に落ちる。
「武器を捨てて降参のつもり? 残念ね。わたしはそんなに甘くないわ!!」
「いいや! あたいが降参にゃんてするわけないでしょー。」
キャットシーは再び長い新しい爪を構える。
「なっ!!!?」
「あたいは爪を再生出るよ!」
オレンシからは驚きの声が飛び出てしまう。
キャットシーはそのまま触手の網の飛び込み、断ち切った。
触手を切られたオレンシはキッとキャットシーを睨む。
キャットシーは触手の網を本体は無傷のまま抜けると再び爪を生やし変えて、オレンシの体を切り裂いた。
「あぅ!」
裂けたオレンシの身体からは、緑色の透明な液体がどろりと垂れだす。そのぬるぬるとしたスライムのような姿がこそが怪人オレンシの本体なのだ。
「オレンシ!!!!!! GUYコツゥゥゥウ!!!!! クッソ離しやがれ!!!!!!」
レットは己の体に最大の力を込める。
「ウォォォォ!!!!!!!!!!!!!!!!!! 【バングアップ】!!!」
レットの筋肉が隆起する。その強化行為によってレットの体からミシミシと音を立てている。
その肥大化した力によって無理やりGUYコツは引きはがされてしまった。
GUYコツには目もくれずオレンシの元に駆け寄った。




