外出
突然起こった振動がおさまると、ゆっくりと立ち上がりながらGUYコツはキャットシーと博士に向かい声を上げた。
「キャットシー、博士、大丈夫か!?」
GUYコツと同様に不意の振動によって地面に倒れていたキャットシーも起き上がり、頭に叩きながら返事を返してくる。
「にゃー。あたいはだいじょうぶー。転んだだけにゃ。全く酔いもさめるってもんにゃー。」
不満そうな声だ。
キャットシーに続いて椅子に座っていた博士も返事を返してくる。
「全く大きな地揺れじゃったのぅ。ディメンション・オブザーバーは、うむ。大丈夫じゃな。動いておる。」
機械を弄りながら、安堵の声とともに博士も答えてきた。
「全く機械の心配かよ。」
「また壊れたら溜まったもんじゃないからのぅ。」
「無事なようでなによりだ。」
取りあえず、秘密基地の中には特に影響は大きくなかったようだ。
安心しつつ、GUYコツは息を吐き出す。
「おいおい、なんだったんだ? 今日は学園祭か何か?」
「あたいは知らんにゃー。そもそも、そーゆー事に一番詳しいのはGUYコツじゃにゃいかー?」
「それもそうだよな。」
(薫達はこんなイベントがあるとは言っていなかったんだけど……
学業の事を聞いておけばよかったな?)
「そうだ! アレグラ達は大丈夫かな?」
GUYコツは徐に電話を取り出す。
スルメンの電話番号を見つけて電話を掛けようとしたときに、再度、大きな爆発音が響き、部屋が大きく揺れたのだった。
GUYコツは電話の操作していたこともあり、体が傾き、体勢をくずして床にぶつけてしまう。
「いったぁ!!!」
「ちょ、GUYコツ同じことで二度も倒れるとかだっさー。」
キャットシーの声の小馬鹿にする声の方をみると、柱にうまくつかまり、転ぶことは回避しているようだ。
「電話かけようとしてたんだよ。しょうがないだろう。キャットシーもアレグラ達が心配じゃないのかよ。」
「べっつにー。GUYコツは心配症すぎにゃのよ。お嬢達なら大丈夫じゃにゃいかにゃー? もう少し信頼してやればいいと思うにゃー。」
「……信頼してないわけじゃないんだけどな。流石に地震は心配するだろ?」
「何かあれば向こうから連絡がくるでしょー。三人もいるんだしー。それよりも今はあたい達の状況の方を何とかしにゃいといけにゃいと思うにゃー。」
「まぁ、それもそうだな。」
GUYコツが起き上がる。
「しっかし、この爆発音と振動は一体なんなんだ?」
「一回外の様子を伺いに行ってみるかにゃ?」
「今、真昼間だぞ? 学生も多くいるし、外に行くのは……」
チラチラっと博士の方をGUYコツは見つめる。
「あにゃたって本当にお馬鹿さんねー。」
「馬鹿ってなんだよ。」
「馬鹿真面目って事。緊急事態にゃんでしょー? にゃら、外に出てもいいじゃにゃい。」
GUYコツの視線に気が付いたのか博士がGUYコツの方を振り向く。
「そうじゃな。流石にこんな地揺れが何度も来たら敵わん。GUYコツよ。外の様子を見てくるがよい。多少ばれても問題は無いぞい。どうせ直ぐに発つのじゃからのぅ。」
「そうか。そうだよな……ちょっと待っててくれ! 今すぐ着替えてくる!!!」
テンションを高くしたGUYコツは人皮を取りに奥の部屋に走り去っていく。
「あっ! GUYコツ!! あにゃたね!! 今は急ぎなのにそんな着替えなんて悠長な……はぁ……全く……」
部屋の中に消えたGUYコツを見ながらキャットシーは大きく溜息をはきだした。




