個別指導
「さぁ、今日は待ちに待った乗せるに関する修行をする」
とダルフは普段通りに言うが、やはり今日でダルフたちともお別れを先ほど知ってか、元気が無く返事も
「はい」
といつもと違う。
「まぁ修行には止めた方がいいと思える位だな」
「だが、アニマの修行にはもってこいだ、身体を動かさないでケガの心配もない」
と笑いながら言う。
「へ、どうしてもってこいなのですか」
とセラが少し声の声量を上げてきいた。
「それはそんなショボくれた時でも、また辛く危険なで怯えているときでも、アニマを鍛えていくことでそれを弾き飛ばすことが出来るからだ」
とダルフは元気が出るような感じで言った。
「そんなこと出来るのですか」
と普段喋る位の大きさで言った。
「このように、今君たちはショボくれていた頃を忘れている」
とダルフは笑いながら言った。
「なるほど」
とセラやジットも笑った。
「嘘だ」
と笑いながら言った。
「えぇー」
と二人は驚いた。
「まぁでも、そのうち生きていると身体が縮まって思うように動かなくなる。そんな時でも動けるように今修行をしよう」
「はい」
と言って修行は始まった。
「じゃあ、まず復習。ってことで見つけて来て」
と言ってダルフは岩の所へ歩きだし、そのまま座った。
「まぁじゃあやるか」
と言って、ジットとセラは目をつぶった。
「あんな言い方でいいの。ちょっと可愛そうだよ」
とハルが前のめりに言った。
「何がだよ」
「だから、今日で終わりなのにあんな言い方でいいのって、可愛そうだよ。すぐに元気になったのに、あんなんじゃダメよ」
とハルがちょっと怒りながら声を大きくして言った。
「ってか、まだいたの」
とダルフが言い返した。
「え、だって私も一緒に旅するんだよ」
「はぁ」
とダルフとシロンとランダが一緒にハモりながら大きな声で驚いた。
「なんでお前も一緒なんだよ」
とシロンが慌てて言った。
「なんでって別に良いじゃん。ってことでよろしく」
「はぁ」
とまた三人は驚いた。
「おいおい、どうするだよ」
とシロンがダルフに聞いた。
「まぁ一緒ついて来るなら、来るでいいんじゃない、勝手について来るんだし」
と言った。
「それにしてもなんで、あの言い方なの」
とハルはダルフが答えるまで聞いた。
それに懲りたかダルフは言った。
「あれも修行の一種だよ。精神が不安定で探す。集中力がなければ無理。逆にいえばどんな状態でも集中力を保っていられるってわけ」
とダルフが答えた。
「ふーん」
とハルは渋い顔をして言った。
「そんなことしたら今日の修行はおじゃん。本当にさようならだな。亭主にも中途半端な引き継ぎ」
とランダが笑いながらと亭主に同情しながら言った。
「いや、そうでもなさそうだぜ」
とニヤリとしながら、シロンは言った。
「意外に早かったな、セラ」
「いいえ、ダルフさん。昨日見つけれたから今日は簡単に見つけれました」
「えぇー、セラちゃんが先。びっくり私てっきりジットかと思った。」
「俺もだぜ」
「え、私が先じゃあ不味かったですか」
「いや、全然。俺の思ったとおりだよ」
「え、本当ですか」
「あぁ、セラは店の手伝いをしていた。からどんな状況にも落ち着いて出来るで、ジットよりも見つけて来れた。」
とダルフはセラがジットよりも先に来ることを知っていたかのように話した。
「じゃあ、また見つけて来ますね」
とセラが行こうとしたら。
「いや、復習や気持ちを切り替える為だからまた今後にやっておこっか」
少し間をおきながら。
「ジットを待っている間がもったいないし、これからは個別になるで次のステップに行こっか」
と言った。
「はい」
とセラは顔を笑顔に喜びながら言った。
そして二人はシロン達がいた岩から少し離れて行った。
「よし、ここでいっか。じゃあ次のステップね、まずはこの紙を使った修行ね」
と言いながら、ダルフは上着のポケットから折り紙位の紙を取り出した。
「この紙を使って目の前に置き、そしてアニマを使って紙を浮かす」
とダルフは説明したが、やはりセラは理解していなく、戸惑いの顔をしながら聞いた。
「えぇー、え、どうやるのですか」
「まぁ、お手本をやるで見てて」
「まず、目をつぶらずにアニマを感じる」
と言った瞬間にダルフさんの体が光だし、それは膜みたいな、オーラみたいな、しかしそれは球体な形をしてダルフさんを包み込んだ。
「これが、アニマ。アニマは説明した通りに魂みたいなものだからね、上達すればこのように身体をはみ出して現れる、そしてこのようにアニマを使うように意識すると足元から炎や噴水のように吹き上がる」
「まぁこの段階でも、普通の人を越えた力が出るが、個々の特性を生かすためにも更なる修行として、まず紙に意識してさらにアニマを使うようにも意識する」
とダルフさんが説明していたら、紙が糸で引っ張られたかのように、紙の中心から宙に向かって飛んでいった。
「まぁこんな感じだ」
「すみません、なんでこれがこれが私用の修行なのですか。これならジットも一緒にやれると思うのですが」
「いい質問だ。これは前に説明した種類によるからだ。セラは外系、これは内系や体系などとは違って、外系は体を通さずにアニマを出すようになっている」
「ちなみに、ジットは内系。これは俺の体系やセラの外系は違って、体の中でアニマを使うんだ。」
「体の中で」
「うん、体の中で。体を強化したり変えたり、武器にアニマを転用して武器をさらに強くすることもできる。このように」
とダルフさんが言うと、すごいアニマなんだけど体から出て行かずに内部で小さくしかし、さっき見た球体のと変わらない位の力強さを感じた。
「すごい」
「これが今のおれで表せる内系の形、もっと内系の人は力がさらに強い力が感じられるよ。
「へぇー」
「体型は外に出たがる強さがあるから逆に押さえ込むのは難しいのから種類の違う修行は効果がないんだ」
「なるほど、修行の意味はわかっただけど、じゃあ外系はアニマはさらに大きな球体になるの」
「いや、外系のアニマは、内系がボール並みの大きさなら外系は握りこぶしくらいだよ」
「えぇ、どういうこと」
「それはアニマの特性によるからだよ、外系は体を使わずに行うのでアニマの形に縛られないのだよ。だから球体が小さい」
「なるほど」
「じゃあわかったなら、早速修行を始めよう」
「はい」
と言い修行は始まった。
「まずは紙に意識を高める」
と言い、紙をじっと見つめ始めた。
「紙に意識を集中できたら、アニマね」
とダルフが言っていると、ジットが走ってきた。
「なんだよ、ダルフさん。二人でこんな少し離れて」
「あぁ、悪い。先にセラちゃんのほうが先に来たで少しでも進めたくてやっていたのだよ」
と言い切り、次には
「じゃあジットの修行も始めよう。」
と言って、僕ら2人は少し移動した。セラとシロン達のいる岩からちょうど同じ距離になるように移動した。
「ダルフさんなんで離れる必要があるの」
「なぜって、それはその方がいいからだよ。種類ってかタイプだな、タイプが違うんだよ」
「タイプね。・・・俺のタイプってなんだっけ」
「あれ言ってなかったっけ、内系だよ」
「内系か、内系ってなに」
「内系は肉体強化などだ。あと武器も強化できる」
「へえ、で、で、どんな修行をするの」
わくわくと期待した顔をしながら、ジットはダルフに聞いた。
「そうだな、なら今からはその肉体強化の修行をする」
「はい」
「じゃあ、まずアニマを纏おうか」
「纏う」
「まぁ前は目覚めだったか、体から湧き出る感じ。あれを普通にできるようにならないとな、内系は」
「そうなのか」
「さっき言ったろ、肉体強化が主な使い方ならアニマを纏わなければ、使えない。」
「なるほど」
「で、何をやる」
「内系は基本がほとんどな形だ、からだを使うからな」
「うん、体や道具を使うって言ってたしね」
ジットは納得したかのように、頷いた
「で、その先に大きな修行があるんだろうな」
「そう、内系の大きな修行は・・・実はわからん」
「うん、わからない・・・」
「えーーー」
頭をがっくりと落とし、口を大きく開けて、腕をだらんとしていた。
「え、ええ、えー。じゃあどうするんだよ」
「わからないだ、内系は基本に充実ってのが、内系を使っている人から聞いた情報なんだ」
「むしろ、基本的なスタイルだからこそ、基本に忠実的なことを何回も何回も繰り返して、己の力を極めて行くことなのだろう」
「へぇー」
ジットは話を聞く前の姿とは別に、目を細めてあまり聞く耳を持たないような感じで返事をした。
「まぁあとで亭主やシロンさん達に聞いてみよっと」
「まぁ、自分の耳で聞くのはいいことだが、彼らからも事前に聞いてえた情報だってのは言っておく」
「えっ、じゃあ内系は基本を充実やっていくしかないってことなのかよ。」
「そういうことだ」
「え、じゃあなんでみんなから離したんだよ。それなら離すこともない」
基本しかない事を知って腕をだらんとしていたジットが、今度は腕を曲げ精気の満ちた声で、俺に言い返してきた。
「ジット、君を見ていると周りの変化に反応したり、競争心が目立つ。」
「それは悪いことでは無いが、自分を成長させるといった面では、その性格は障害になるから一旦みんなと離して自分に集中できる場を設けたんだ。」
「そんなことはないよ、逆に俺が成長しすぎてセラが集中できないと思ったんだろ」
基本しかないと知ってからジットは反抗期に入ったかのように、言い返してきた。
「まあ、それでもいいが。こっそりと修行をしてみんなを驚かしてやるほうが結構面白いと思うが、亭主やセラも驚いて褒めてくれるよ。子供を見る目から大人の男性を見る目になるよ、きっと」
と聞くと顔を少しニヤリとゆがめて
「っえ、そっそうか・・なぁー」と言った。
「まぁ、近くで修行をしてもいいが、いつも見慣れているからあまり褒めてくれないけどな」
「え、なんで」と驚きざまに言い返す。
「人間の成長と同じだ、背が伸びてもあまり気づいてもらえなかったり、始めて獲物を獲って来た時は褒めてもらえても、だんだんと褒めてもらえなくなったりするのと同じ」
「感動のに慣れてくる、からあまり褒めてもらえなくなる。そしたらやる気がおきなくなるから、離れて修行をして地味にコツコツとやっていくしかない。」
「そしていつの日か、旅や襲来して来た時に修行の成果を見せつければ、かっこいいだろ」
「・・・」
「まぁ今すぐ別れって訳じゃねいが、その時のために覚えておいてくれや」
「・・・わかった」
「まぁじゃあ、日が暮れるで戻るか」
そう言って、僕らは修行を止めてみんなと一緒に村へと帰って行った。その後、みんなが一人になった時をきに亭主に「内系の修行」の事を聞いた。帰ってきた答えは、ダルフに聞いたかってまず言われ
「信じれないと思うが事実だ。受け止め方にも難しいと思うが、ある意味それが内系の修行なのかもな」
「どういうことですか。」
「内系は体を使う。ほかが使わないって訳じゃないが、比べ物にならないほどに差がある。そう考えると内系での個人差を出すにはやはり精神や心を鍛えないといけないのかもな。なんたってアニマは魂を現しているのなんだからよ」
「なるほど、わかった。ありがとう。ダルフに悪いことしちゃったな」
「それなら、明日出発する前に謝っておかないとな」
「うん」