中二病vs堕天使アザゼル
俺、実はとんでもないことをしてるのではないか?
現実的に考えて、《インフェルノッッ》とか言ったら魔法が出るほうがおかしいのだ。ましては、いつもシュミレーションしている通りの魔法が出る。もしかして、われは本来あるべき世界に……?
「よお、兄ちゃん、こんにちは」
「われの魔眼は見落とさんぞぉ!!」
おっと、考えていることがつい口に、
「すまな……」
「お前、何者だ?俺の正体に気づくなど……」
ん、なんだ、悪魔か。
「ああ、私の名は堕天使、アザゼルだ。」
とんでもない大物にあってしまった
「お前は、ルシファー、ベルゼブブ、サタンと並ぶ四大堕天使の一角か?」
「四大堕天使とやらは知らぬがその通りだ。だが、正体がばれたからには始末させてもらう。」
我が、強大なる魔力、を、を……言葉が出ない
目の前にいたアザゼルと名乗る堕天使はそれほどまでに大きな力を有していた。
だが、堕天使だ。使い魔にしたい!
「なるほど、では、我と契約をしよう。お前が勝ったらわれのことは好きにして構わない。ただし我が勝ったら……」
中二病は不敵な笑みを浮かべ、
「お前を使い魔として使役する……」
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「くらえ人間、死の雨」
「上級防壁」
「なッ!?」
「上級防壁で受け止めれる魔法か。使い魔にする価値もない。」
「侮辱するな!いいだろう私の最強の魔法を見せてやる」
目の前の堕天使はすっと息を吸い込み、
「この世界の意思なき魂、精霊たちよこの手に集い、究極の魔法の糧となれ」
「我が強大なる魔力よ、わが敵に堕天使の祝福を」
魔力が練り上げられていく。
「この者に世界の崩壊を。」
「世界崩壊」
「はぁ、はぁ、さすがに死んだか?」
あたりの大地は色を失い、白と黒だけの美しい景色が広がっている。
「足りんな。魔力が足りん。」
「な、なぜ生きて……あれを防げるのは神級魔法だけだぞ!?」
「我がいつ使えないと言った。」
「あ、ありえない!???人間風情が神級魔法の防御魔法、神級絶対防壁を使ったのか?」
「お前、どうせ残機があるし死なないだろう。一度死んでもう一度俺の前に現れ、使役されろ。そして、本物の切《究極》り札《魔法》を見せてやろう。」
「この地に宿りしすべての精霊、神、悪魔よ……」
「深淵より封印されたわが魔力よ、」
「堕天使《使い魔》に究極の魔法を!!」