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幻の夏祭り  作者: 皐月 満
偽りの夏
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曳きまわすもの

山車を曳くのか、と私はエアコンをつけながら思った。


ここの夏祭りは、町をあげての一大イベントで、露店もたくさん並ぶし、大きな山車も曳かれる。この辺りで夏祭り、と言ったらこれだ。


毎年、夏休みの最終日にやるのが決まりで、その日が宿題のタイムリミットでもある。


そんな夏祭りを、みんな楽しみにしているのだが、私は一度も山車を曳いたことがなかった。


晃太は、お父さんが町内会長ということもあって小学生の頃からしょっちゅう山車を曳いていた。


そんな晃太を見て、小学生の幼い頃は「あ、晃太ってば山車曳いてる!」なんて言って茶化したことも度々あった。


山車は各町内で一つずつ用意される。数年に一度、大人には順番が回ってきて山車を曳くのだが、そのうち一割は小学生や中学生は自由参加で曳くということになっている。


でも、小学生や中学生が山車を曳きたいと思うはずもなく、山車を曳く人数がたまに足りなくなるのだ。だから、さっき言っていたように晃太が勧誘訪問させられなくてはいけない。


勧誘訪問させられている晃太を思って、私は吹き出した。

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