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友情崩壊遊戯3回戦


「これがラストの友情崩壊遊戯だ。三回戦を始めようか」

モニターから西園寺の声が響く。相変わらずくまのぬいぐるみがモニターに写っている。

「3回戦のゲームは数字当てゲーム。さっきと逆だ。モニターに説明を載せよう」


数字当てゲームのルール説明

 ・最初に11~99の中から数字を決めてテンキーで入力してもらう

 ・ターンごとに質問かコールか選ぶことができる

・質問は、はいかいいえで答えられる質問であること

 ・コールを受ける側は質問に対して、はいかいいえで答える

・数字を当てられた人間が敗者となる

 

 単純なゲームだ。

 「では、2桁の数字を決めてもらおう」

 2桁の数字か……。なんでもいいだろう。ここは58と入力する事にしよう。

 「二人の数字が決まったようだな。それでは順番を決めよう」

 モニターの画面には僕の名前が表示された。

 「では3回戦スタートだ」

 ホイッスルの音が部屋に響く。最初の質問は決めていた。

 「質問だ。君の数字は60以上か」

 「いいえ」

いいえということは59以下か。

「質問。10の位は偶数か」

「いいえだ」

次の質問は…

「質問だ。君の数字は偶数か」

「はい」

これで。半分に削れた。

「質問。10の位と1の位を足したとき11以上か」

58の10の位と1の位を足すのか。止まり5足す8は13。11以上だ。

 「はい」

 次の質問は…さらに絞る。

「質問だ。君の数字は30以下か」

「いいえ」

これで31以上で59以下の偶数の数だ。

 「質問。10の位は3の倍数か」

 10の位は5つまり3の倍数ではない。

 「いいえ」

 残りは15個だ。次の質問でかけに出る。

 「10の位は偶数か」

 この質問で偶数であれば、残りの数が5個になる。長谷部よ、“はい”と言ってくれ。

 「いいえだ」

 クソ。これで残りが10個になった。

 「質問。10の位は5か」

 10の位は5だ。

 「はい……」

 ほとんどリーチじゃないか。僕に残されたライフは残りわずかだ。質問は何にする。ここはかけに出よう。

 「質問だ。10の位と1の位を足したとき9以上か」

 ここは“いいえ”と答えてくれ。

 「いいえだ」

 よしこれで、残り4個になった。52と50と34と32だ。

 「質問。その数字は偶数か。」

 「はい」

 これで二分の一だ。次の質問で決められる可能性がある。ここはかけに出て。

 「コール。君の数字は50だ」

 「いいえ」

 クソ外したか。次の長谷部のコールが問題だ。

 「コール。君の数字は56か」

 よし外してくれた。

 「いいえだ」

 「クソ」

 「コール。34」

 当たってくれ。

 「終わりだな」

 「どういうことだ」

 「竹中。お前はここで終わりだよ。そのコールハズレだ。コール。58」

 数字を当てられなかった。

そしてコールで当てられた。

 ブザー音が部屋に鳴り響く。これで僕の負けだ。

 後ろで何かが開く音が聞こえる。

 負けたのか。

 僕の椅子はすごいスピードで穴に吸い込まれていった。


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