異世界へと導く光
一作品目は今のところ暗い感じですので、明るい話も書きたいと思い書いてみた物語です。
「光に愛されし女神の娘」の方もよろしくお願いします。
気付いたら真っ白な空間に私はいた。
「ここ…どこ?」
大学から家に帰る途中だった筈なのに気付けば何もない真っ白な空間に座っていたのである。
しばらく夢だと思って、ぼうっとしていると空間に眩い光がさしこんだ。
そして光は私に囁きかける。
≪そなたが御神麻莉亜だな。そなたを呼んだのは、地球とは違う世界にあり国の守神であるクラディアスの意志によるものである。そなたは、これよりその地に降りクラディアスの娘として使命を全うせよ。我はクラディアスから遣わされた送り神じゃ。そなたをこれより転送するが、今までの女神の娘と違い、地球は遠く離れた世界であるため、クラディアスが見守るディアという世界に送るのに、そなたの身体に影響が出る可能性がある。まぁ、命に関わることではないが、送った後で自分の姿を確認したまえ。それでは幸運を祈る。≫
あたりが一面に輝き、私を包み込む。
意識が薄れていく中で麻莉亜の頭は混乱していた。
(勝手に話して勝手に人を知らん世界に送るなーーーー。私が一体何をしたーーーー。)
麻莉亜の心の叫び声は、遠く離れたクラディアスにも伝わってきていた。
愛しい娘の叫び声に笑みを漏らす。
≪可愛い私の愛しい娘。光がそなたを守るだろう。そなたに触れられぬことが辛いことよ。≫
こうして麻莉亜の異世界での日々が幕を開けることとなった。