No.6
「我、だと?!」
「はい!チェリー様!いえ、見知らぬ方!」
「……我は、お前の幸せを願って……」
「貴方をもっと知りたい!」
「!?」
「……我はチェリー・ローズ公爵令嬢。他に名乗る名など無い!」
「お教えください!貴方様は誰なのです?!」
「……」
黙っているとネージュはチェリーに魔法の粉をかけた。
「っ?!何を!?」
「真実を映し出す魔法の粉です!」
そうしてディアブールはディアブールとしてそこに現れた。
「……貴方様は、誰なのですか?!」
「……我は、我は魔王ディアブール・サタン!」
「ディアブール様?」
「そうだ!お前は我が推しなのだ!故に、お前を、助けたい!」
それを聞いてネージュのほほを涙がつたう。「ありがとうございます。ディアブール様!」
「我はチェリーに転生せしもの、それだけだ。」
そう言ってネージュの涙を拭った。ふたりは舞踏会で踊る事になった。それを見た誰もが羨ましいと思える美しい踊りだった。
「まあ、見て!なんて美しいの!?」
「素敵!」
周りのは人間達はその姿に見惚れる。踊り終わると2人はバルコニーに出た。
「ディアブール様!助けていただいた上に踊っていただけるなんて恐悦至極でございます。」
「気にするな。それより、本当に我でよかったのか?」
「ええ!もちろんですわ!」
そうして魔法は解ける。ディアブールの姿はチェリーに戻っていた。
「これからもお前を守る!」
「ありがとうございます!ディアブール様!」
夜空の下、2人は綺麗な星をみあげていた。