表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ある日突然世界が滅亡したら…  作者: 水上イリス / ICCHAMA
第2章 生き残りサバイバルの始まり
9/24

[外伝] 犬田雄一郎 1

 今日は早めに家を出た。まだ人がまばらなオフィス街へと足を進める。普段は出社時間ギリギリに出勤するため、こんなに人が少ない通りを歩くのは新鮮な気がする。時間が早いこと以外は特に普段と変わりなく、いつも仕事をするオフィスビルへと入る。

 席に着くと、前日の終業から今朝までに処理された資料が机の上に山積みになっていた。

「ハァ~。」

思わずため息が漏れる。会社員の1日はたまった書類の処理から始まるのである。

 彼の名前は犬田雄一郎(けんだゆういちろう)犬田賢一(けんだけんいち)の父でとある会社で部長の座を与えられたサラリーマンである。彼は席に着くとテキパキと書類の山を処理し始めた。承認印を押したり、訂正箇所を指摘し部下のもとへ差し戻したり…。時間が経つにつれて他の社員らも次々に出勤してきた。始業のチャイムが鳴り、今日も長い1日が始まろうとしていた。それと同時に、そのときがやってくる。

 突然、社員全員のスマホがけたたましく鳴りだした。緊急速報メールである。ミサイル接近の情報だった。社内放送が流れ、オフィスビルの地下階へと避難指示が出された。猶予は数分。彼らは皆冷静だった。全員が迅速に行動し、ミサイル着弾前に全員が地下に避難することができた。地下階で腰を下ろした次の瞬間。

「ドゴオオオォォン」

爆音が轟き、地面が揺れだした。皆が机などで頭を守る体勢に入っている。揺れは比較的すぐに収まり、安否確認が行われた。欠員はなし。会社の社員は犬田雄一郎を含め、全員無事だった。

 身の安全を確保できた社員らは、各々の家族の安否確認を始めた。しかし、大規模災害時は基本的に電話回線が混雑するため、電話は繋がりづらくなる。彼らもまたそうであった。そのため、彼らは171を使用した。家族は無事なのか…。彼らは不安に包まれるのであった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ