異世界警察の追跡から逃れて
「あれ？」
ユウキは違和感を感じた。
自宅でゲームに夢中になっていたはずなのに、その違和感が気になり、カーテンを開け外を見た。
「どこだここ？」
ユウキは周りを見回した。
建物や人々や看板や車など、全てが違っていた。
「これって……異世界？」
ユウキはそう呟いた。
彼はゲーム好きで、よく異世界もののラノベやアニメを見ていた。
だから、異世界に迷い込んだという設定には馴染みがあった。
しかし、それが現実になるとは思ってもみなかった。
「どうしよう……」
ユウキはパニックになりながらも、元の世界に戻る方法を探そうとした。
しかし、この世界の言葉や文字がわからなかった。
看板や広告や新聞など、何も理解できなかった。
「これじゃ何もわからないよ……」
ユウキは困り果てた。
そんな時、彼の耳に鋭いサイレンの音が聞こえた。
「あれ？」
ユウキは音の方向を見た。
すると、そこには青と白の制服を着た男女が何人も走ってきていた。
彼らは何かを持っているようだったが、それが銃なのか棒なのかわからなかった。
「あれは……警察？」
ユウキは疑問に思った。
しかし、すぐにその疑問は吹き飛んだ。
なぜなら、彼らがユウキを見つけると、一斉に叫んだからだ。
「不法滞在者だ！捕まえろ！」
「え？」
ユウキは驚いた。
彼らは何故かユウキを不法滞在者と呼んでいた。
そして、彼らはユウキに向かって走ってきた。
「ちょっと待って！何で俺が不法滞在者なんだよ！」
ユウキは抗議したが、彼らは聞く耳を持たなかった。
彼らはユウキを取り囲んで、何かを持っているもので脅した。
「抵抗するな！逮捕するぞ！」
「逮捕？何の罪で？」
ユウキは困惑した。
彼は何も悪いことをしていないと思っていた。
しかし、彼らはユウキの言葉を無視した。
彼らはユウキに手錠をかけようとした。
「やめろ！離せ！」
ユウキは必死に抵抗した。
しかし、彼らは数で圧倒していた。
ユウキはどうなるかと思った。
その時、突然、爆発音がした。
「なに！？」
ユウキと警察ともに驚いた。
爆発音の方向を見ると、そこには煙が立ち上っていた。
そして、その煙の中から、一人の少女が飛び出してきた。
「こっちだ！早く！」
少女はユウキに向かって叫んだ。
彼女は金色の髪と緑の目を持つ美少女だった。
彼女はユウキの手錠を外して、彼を引っ張った。
「え？誰？」
ユウキは戸惑った。
彼女はユウキに答えなかった。
彼女はユウキを連れて、爆発した場所から逃げた。
「待て！逃がすな！」
警察は追いかけてきた。
しかし、彼らは爆発で混乱していた。
少女はユウキを連れて、人混みや路地や建物の中に入って、警察の目をかわした。
やがて、二人は安全な場所に辿り着いた。
「ふぅ……やっと逃げ切れた……」
少女は息を切らして言った。
「あのさ……君は誰なんだ？」
ユウキは少女に尋ねた。
少女はユウキを見て、微笑んだ。
「私の名前はリナ。君も異世界に迷い込んだ人間だよね？」
「え？」
ユウキは驚いた。
