欄干から、はみ出てたから。
邪魔だな って思っていた
わざわざ気を遣ってまで避けていたのに
まず 歩みが遅い
さらに 群れる 立ち止まる
挙げ句 ぎゃあぎゃあと騒ぐ 喚く
あり得ないほどのクレームの山
なるほど……
きっと 何にも考えちゃあいないのだろうなぁ
常識に囚われないのは凄いと思うが
だが そのしつこさにはうんざり
ぽと ぽと ポトリと落としてみる
激しく揺らした 橋の隙間から見えたのは
ただの ひとひらのティッシュペーパーのように
何枚も 何枚も ゆらゆら揺れて 舞い落ちて
剛流に 身を任せて
篩に―― かけた