胡座の人
中秋の名月が、夜に浮かんでいる。
団子と薄を広縁に置いて、ぼくは胡座をかいた。
古風な夜を描き、静かな時を願わんと。
大雨の予報が出ているらしく、
いつ雲るのかと、はらはら、落ち着けないけれど。
そこに降るのは蒼い月光。
そのさざ波に濡れ、ぼくは束の間を生きようとする。
生きようとすればまた、薄のごとく頭を垂れる。
団子のごとく甘く白く。
人の夜は月見の合間の夢舞台か。
ああ、そういう人がいたなと、
あとに残ればよし、残らずとも
つくせばよしとするか。
中秋の名月が、夜に浮かんでいる。
団子と薄を広縁に置いて、ぼくは胡座をかいた。
古風な夜を描き、静かな時を願わんと。
大雨の予報が出ているらしく、
いつ雲るのかと、はらはら、落ち着けないけれど。
そこに降るのは蒼い月光。
そのさざ波に濡れ、ぼくは束の間を生きようとする。
生きようとすればまた、薄のごとく頭を垂れる。
団子のごとく甘く白く。
人の夜は月見の合間の夢舞台か。
ああ、そういう人がいたなと、
あとに残ればよし、残らずとも
つくせばよしとするか。
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