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城壁でのこと

遅くなりました

八雲視点


「あぁーあ……やっちまったなぁ~」

 俺は俺の行動で起こってしまった現状に久々に頭を抱えそうになっていた。

「まさか突き刺さっちゃうなんてなぁ〜」

 現状、飛んだベヒモスはなんとか保っていた角が城壁に突き刺さっていた。そのせいで手足が空中に浮いてしまい動こうにも動けなくなっていた。

「あいつらはっと」

 俺は中にいる美春達がどうなっているか確認した。ちなみにシェルナはあまりのことに目を回して気絶している。

「ありゃりゃ」

 美春達もベヒモスの中で団子状態で目を回していた。流石に気絶まではしていないが、復帰まで少し時間がかかりそうだ。

「さて、俺の方もこの状況をなんとかしないとな」

 俺はなんとかしてベヒモスの足を浮いたままにはしておけない。どうにかして接地させないと狙い撃ちにされてしまう。

「動け動け」

 俺は足をバタバタと動かして接地させようとしたけどやっぱり無理だった。

「なら……折るか」

 即決即断、突き刺さっている角の根元部分を脆くして、壁に足が接地するように折れさせた。普通ならそのまま落花するものだが、すぐさま足に力を込めて飛び上がった。

 でも1回では上に到達することが出来なかったので。数回飛び上がって上に到達した。

 前脚が乗った時点で下半身を崩壊、中のあいつらを落とさないように包む、上半身を落ちないように城壁に乗せる。そこでやっとベヒモスを停止させた。

「ふぅーー!疲れたぁああああー!」

 俺も流石に疲れたので大の字に寝転んだ。

「大丈夫ですかぁあああああああああああっ!」

 そうしていると下からサンちゃんの声が聞こえてきた。俺達が来たからこちらまで来たようだ。

「おう、なんとかな。あいつらもなんとか無事だと思うぞ」

 そう言いながらベヒモスをコンコンと叩く。

「そんなことより!これをなんとかしてください!城壁をこんなふうにされてはいつ壊れるかわかったものではありません!」

 城壁は足場にしたことで足跡に陥没、そこからヒビが広がり、どんどんと広がっていた。それに拍車をかけるように、ベヒモスの重みで城壁の上からもヒビが入っていき、かなり危険な状態だった。

「あぁー……うん、まぁ……その、なんだ」

「…………なんですか?」

 俺の珍しい言い淀みに、怪訝な顔をするサンちゃん。ちょっとばかし不安そうにしている。

「……………すまん!」

 俺は潔く謝ることにした。

「俺じゃどうすることも出来ない。応急処置は出来なくもないが、どうせなら荒太と美春に手伝ってもらいたい」

「ならお二方を……」

「その2人がベヒモス乗せる中で目を回している、すぐに起き上がれないくらに」

「え゛!」

 サンちゃんが姫としてしてはいけない顔で驚いている。

「ど、どどどどうするんですか!このままじゃ!」

「………………崩しちゃダメ?」

「っ!!?!!ダメに決まっているじゃないですか!!」

 なんとも可愛らしい怒り方だ。

「ダメってんなら頑張るけど……期待するなよ?俺はちゃんと地魔法を持っているわけじゃないんだから」

 俺は魔道具に魔力を流して魔法を発動。ヒビ割れていたところがゆっくりとヒビが無くなっていった。でもその修復速度はかなり遅い。美春達がいればパパッと終わるんだが、俺一人じゃこんなもんだろう。

「ほっ……ゆっくりとですが、なんとかなりそうですね」

 サンちゃんが安心した顔になった。まぁ、早計だけどな。

「このまま行けば、だけどな」

「え?」

 サンちゃんが疑問の声を上げたその瞬間、

 ズドォオオオオオオオオオオオオオオオンンンンンンンンンンンン!!

 大きな爆発音とともに城壁になにかがぶつかり、城壁を破壊した。まだ何もなっていないところだったから良かったが、修復途中のところに当たっていたら崩壊は免れなかった。

「なっ、なななななな……なんですかこの爆発は!?」

 急いで縁に寄り掛かりながら下を覗き見るサンちゃん。でもその体制は危なっかしいなぁ。

「おいおい、そんなに寄りかかっちゃ……」

 ズドォオオオオオオオオオオオオオオオンンンンンンンンンンンン!!

 2度目の爆発が響き揺れる。

「わわわっ……あっ」

 言わんこっちゃない、縁にいたサンちゃんが揺れたことでバランスを崩して落ちてしまった。

 いや、正確には落ちて、その瞬間に俺が飛び降りて縁に手を掛けながらサンちゃんをキャッチ、宙吊りになっているが正解だ。

「はわわわっ!あ、ありがとうございます、助かりました」

「これくらいどうってことない。それより早く上がらないと……」

「え?……あっ、き、来ています!来てます来てます!」

 サンちゃんが叫びながら見ている方向から巨石が飛んできていた。

「ありゃりゃ、これはまずい」

 流石の俺もすぐに障壁を展開さて防げるが、あの巨石を防げるだけの障壁を展開出来るかと言われたら無理だな。

「今回ばかりはダメか」

 ちょっと諦めかけたとき、巨石が()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

「…………だれ、ってそんなの1人しかいないか」

 俺はそう言って下にいるサンちゃんを見た。

「私のこの魔道具で作った障壁です。あの巨石が何度もきてしまったら防ぐことは無理ですけど、あと何回かでしたら防げます」

 それを聞いた俺はすぐに上げることをせずに丁寧に上げることにした。

「よし、上げるから手が塀にかかったら、支えてくれ」

「わかりました」

「せーのっ」

 掛け声とともに上げる、その間にさっきの巨石のような攻撃が飛来するが、障壁に弾かれてこっちまで来ない。

 確かにあんなのが何発も飛来したら障壁だって無事じゃ済まないが、そもそもとした何発も撃てる訳がない。なぜならあれは1人で作っているのでなく複数人で作っているからだ。

「だから、1陣を凌げば、次が来るまで時間がある」

「はい、任せてください。これでも王家伝統の魔道具、早々に破られません」

 そのままサンちゃんを引き上げると、魔法の斜線上から逃れるように横に逃げていく。それに合わせるように魔法も向かってくるけど、連射速度を優先したのか魔法の大きさが小さくなり、届かなくもなってきたが、

「どうしますか、ここで止まって……」

「いや、それが狙いかもしれない、もう少し走ってから修復を開始する」

 実際もう修復をしても間に合わない、なら危険なところからサンちゃんを離しておいたほうがいいだろう

続きも頑張ります

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