私達は頑張って向かったのだよ?八雲!
遅くなりました
仕事も大変なことになりました
これは八雲が勇者達との戦いを終え、敵軍との戦いに身を投じる少し前のこと。
美春視点
「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおお!急げ荒太!アシュラちゃん!急いで向かわない後で八雲になんて言われるかわかったもんじゃない!いそげぇええええええええええええええええええええ!!」
私は脚の強化を最大にして森の中を走り向けていた。
後ろからは自身の強化と私の強化を受けた荒太とアシュラちゃんが追随している。しかも森の中と言ってもちゃんと道になっているところでなく、本当に木々の間、「もののけ姫」とか見たく道がないところを、パルクールの要領で駆け抜けているのだ。
魔物とか出ても木や枝、岩とかを利用して避けているから戦闘もない。只ひたすらに八雲のところに向けて一直線に走っていた。
「なんか似た感じの気配が強まっていたのが、今弱くなった。多分他の勇者達が八雲に倒されたんだろう。それでもまだ八雲の気配が強い、これはまだ戦闘が終わっていたいんだろう。そこに到着すれば小言がかなり減る!」
「お2方最後に言っていることがとても現金です。それまではとても好感が持てそうなのに」
アシュラちゃんがとても残念そうにしているけどそんなの無視無視。
「あとどれくらいで到着しそうなのよ!」
「やっと森の半分を突っ切ったんだ。普通の道通ってたらもっとかかっているんだよ!そんなに早くしたいならもっとバフ寄越せ!」
「これが限界なんだから文句言うな!それならそっちで上乗せしろ!」
「こっちも限界じゃあ!」
私と荒太が口論しながらも、木を躱し、大木を飛び越えて走る。それを息をきらしながらも追ってくるアシュラちゃん。
その後ろを追走してくるウルフ系の魔物共。
「あいつらどうする?このまま引き連れていってもいいけど、それは後々めんどくさくない?あとアシュラちゃん大丈夫?」
「連れて行ったほうがいいと思うぞ。それにここで攻撃してもまだまだ増えていっている。それなら増やしまくった方がいい。あとアシュラちゃん、無理そうなら背負うよ?」
「まだ大丈夫ですけど、森を抜けるまで持つかわかりません。そうなったら……きゃ!」
最後の言葉を言う前にアイコンタクトで荒太を見て、荒太もそれに答えてアシュラちゃんを有夢を言わさずに背負った。
いきなりのことでアシュラちゃんも驚きの声を上げた。背負ったときにアシュラちゃんのバフを減らして荒太に更に上乗せした。
「いきなり上げるな!感覚間違えるだろうが!」
「しょうがないでしょ!今上げなかったら後ろに追いつかれるでしょ!」
アシュラちゃんを背負ったことで荒太のスピードが落ちてしまった。更に背負うことで蓄積されていた疲労が脚に来てしまったみたいだ。スピードは変わっていなさそうだが、踏み込みが重そうだった。
なので、間髪入れずバフの切り替えをした私は完璧なのだ!
「くそっ、ここまで疲労が溜まっていたとは思わなかったぞ。ここから更に疲れるっていうのになっ!」
私達の視線の先には急斜面の坂が現れた。当然森の中なので腐葉土と倒木で私達には移動しにくくなっていた。当然ウルフ系には走り慣れた環境だから追いつかれてしまう。ただでさえこれまでの道のりも走りにくい環境であったのに。
「止まらないでよね荒太!」
「わかってんだよ美春!捕まったとしても」
「「根性!!!」」
私と荒太は地面が抉れるくらい蹴り上げて急斜面を駆け上がった。
なるべく一直線に進めるところを選び、どうしても避けないといけないところは最小限で避けて頂上までつくと、走り下りるのでなく飛んだ。
「見えた城壁!」
「飛べ美春!」
荒太が私にしがみついてくる。アシュラちゃんも肩に手を乗っける。それを確認した私は強化に回していた魔力を短距離転移にまわして、連続して飛び、進んでいった。
「っ!止まれ美春!」
「はっ!?何言ってんのよ!」
「下見ろ下!」
いきなり何かを言い出さた荒太に対して、言葉通り下を見ると黒い線が八雲がいる城壁に向けて歩いていた。私は慌てて前に進むのを止めて脇にそれてそのまま森の中に着地した。
「なになにこれ!流石にこの数は予想外なんだけど、どうする?」
「ここまで来るのに体力も魔力も消費している。下手すると負ける。八雲も負ける。引き連れてきた狼共をぶつけたとしても後続が少し減るだけだ。ヤバいな」
荒太も予想外の多さにどうするか悩んでいると後ろから声をかけられた。
「思ったのですが、魔物が到着するまでもう少し時間がかかると思います。それまでに魔法とかを準備して、魔物が来たと同時に魔法も放つとかどうですか?」
「そうするしかないかな。荒太は広範囲系ある?」
「無くはないが制御が出来るかわからない。やるなら美春がやったあとにぶっ放したほうがいいかもしれないな」
「なら恐怖と混乱を起こすなら、音、光、臭いが発生する『エクスプロージョン』が最適だね。荒太は混乱が酷くなってきたらやっちゃって」
「おう任せろ」
私達が作戦を決めて、あとは引き連れた魔物共がやってくるのを待つだけだった。
少し待つと後方の方から戦闘音と混乱と緊張がゆっくりと軍を包んでいく。
「ここ!『エクスプロージョン』!」
気を見た私は軍の各場所で魔法を爆ぜさせていった。
「何事だ!」
「荷物の爆薬が爆発したのかっ!」
「どうなっている!?」
「状況を報告しろ!」
怒号があたりを飛び交い兵士達が確認のために走り回る。
「いくぞ。『竜巻・断風』!」
混乱に拍車が掛かってきたところで荒太が中央付近に魔法を展開、竜巻が出現する。荒太の竜巻は他の魔法使いの竜巻より小ぶりだが、回転数が速く、切れ味が見た目からして良さそうだ。
回転数が速いので周囲の風を吸い込んでいたが、それがとんでもない吸引力だった。
「わぁあああああああああああああ!」
「たすけてくぇえええええええええええええ!」
「何かに掴まれっ!」
「吸い込まれるぞっ!」
何もできずに竜巻に吸い込まれていく者、近くの岩や木にしがみついてくる耐えている者達がいるなか、竜巻がゆっくりとだが動き出した。
「に、逃げろぉおおおおおおおおお!」
「無理だ。動いたら吸い込まれるっ!」
「どうすりゃいいんだよっ!」
敵に阿鼻叫喚が巻き起こる。
そんな光景をおこした私達は、それを眺めながらポツリと呟いた。
「「「ヤッバ……どうすんの(しましょう)この状況」」」
「……とりあえずさっさと八雲のところに向かいましょう。今なら大胆に行ってもさほど気づかれないでしょ」
「おう」
「わかりました」
私達はすぐさま森を駆け抜けて草原に出てきた。
敵軍は既に布陣している。後ろの騒ぎも既に報告されているようだけど、布陣が完了した部隊はただただ前にのみ意識を向けていた。それはつまり後ろの騒ぎよりも、前にいる敵が危険だということを物語っていた。
「荒太!」
「任せろ!『火炎旋風』!」
荒太の炎と風の融合魔法が布陣している部隊に迫る。先の竜巻よりも切れ味はないが、炎と掛け合わさっているので触れれば敵を燃やし尽くすだろう。触れればだが。
部隊にぶつかる前に荒太の魔法が解けるように消えていく。
「なにっ!?」
突然起こったことに動揺する荒太。それは私もアシュラちゃんも同じだ。それでも私は2人より速く思考を切り替えて周囲を警戒した。そして気づけた。
「よけろぉおおおおおおおおお!」
その言葉に2人は前に全力で飛び、私は魔法を周囲に放ってから飛んだ。
私が飛んだ瞬間、私達がいた場所に巨大岩石が落ちてきて激震がはしった。
なんか色々ごっちゃになってきたので見直したいです
次回もよろしくお願いします




