美春の戦闘
遅くなりました申し訳なく思ってしまう
美春視点
「はっ!」
「せあっ!」
私の左右から槍が迫りそれをバク宙してかわす。
「おっとっと……危ない危ない」
そんな軽口を叩きながらジグザグにステップを踏みながら後退する。
「貴様先程からちょこまかと我々をおちょくりおって……正々堂々勝負しろ!」
リーダーらしい女の人が杖を構えて叫んでいるけど。
「いや、正々堂々って言っているけど、こっち1人にそっち複数っていうのはどうかと思うけど」
「それが戦争だ!凍てつく礫“アイシクルショット”!」
リーダー女がアイシクルショットを数十飛ばしてきた。それをステップで避けていく。手はポケットにインして。
そんなことをしていると顔を真っ赤にしながらアイシクルショットを更に連打してきた。
「わぁーーお!」
これは流石にステップでは無理なので足に力を込めて真横に勢いよく飛んで逃げた。
「危ない危ない。でもそんなに殺意多めに来るなんて、そんなに騙されたのが嫌だった?」
「うるさいんだよ!」
そう叫ばれながら魔法を乱打される。
「おっとと。『竜牙』!」
今回は流石に避けきれないほどだったので、迫るのだけに剣技で応戦した。
応戦したので煙幕が辺りを覆う中私は戦闘が始まる前の事を思い出していた。
●
荒太が火の帝国組と離れていくのを見ながら一緒距離を取っている水の公国組を見る。
「貴女達も災難ね。こんな戦争に巻き込まれて」
「あぁ、だがそこに悪があるというのなら我々が正義をなす」
「あ~らら。こりゃ参った」
少しだけしか会話していないがこの人達はガッツリ洗脳まがいの教育がされているようだ。
そうこう考えていると向こう側から戦闘音が聞こえてきた。
「始めたみたいね。ならこちらもっとぉおお!」
荒太の方を見ていると感知系に反応があり振り向く前にステップを踏んで距離を取る。
「開始の合図もないなんて無粋じゃない?」
「それは敵を前に余所見をする余裕があるから言えるのだ。我々と貴様とでは戦力に差がありすぎる」
「ふーん」
この子達はあっちと違って彼我の差をわかっているようだ。
「それでも向かってくるの?」
「えぇ、我々の正義をなすために」
そう言うと左右から槍を手にした2人が迫ってくる。私はギリギリまで槍が来るのを見ながら、これからどうするか考えた。
(どうしよっかな~。気絶させるのはいいんだけど……あのことがあるし荒太も引き伸ばすと思うから私も結構私も伸ばさないとね。よし頑張ろ)
「ちょっと提案なんだけどさ」
「なんだ?」
「これからどれくらいかわからないけど、私は貴女達に攻撃することはしないわ」
私の言葉に怪訝そうな顔をする。
「攻撃して制圧するなんて簡単だから、それに私って攻撃かわすのが苦手みたいだからその練習もしておきたいのよ。八雲や荒太達とは別の相手で」
「…………舐めているの?」
「舐めてる舐めてる」
「このクソっ!」
私とリーダーの会話を聞いて怒りが溜まっていた1人が先走って突っ込んできた。
突出される槍、それを正面から踵落としで穂先を地面に縫い付けた。
石突き部分を持っていたそいつが跳ね上がるように浮き上がったので、蹴りを放つけど寸止めにする。
「……な?」
「〜〜〜!!」
顔を真っ赤にしながら俯くそいつから後退して周りを見る。
「かかってきなさい」
手招きすると一斉にかかってきた。
そうして現在に戻る。
「うーんあとどれくらいかな。そろそろな感じもするけどなかなかわからないし、遅いな」
そう呟きながら煙幕の中で相手側の動向を見守っていると私を囲んで行く。
「何をするのやらぁああああ!」
水の公国組が私を取り囲むと詠唱を始めた。全員が同じ詠唱を。
「マジマジマジマジで!!こんなとこで使ってくるなんて思わないじゃん」
彼女達がやろうとしているのは同時詠唱による極大魔法の使用だった。
「流石にこれは本気で迎え撃たないと」
そう言いながら私も極大魔法を同じく展開する。
「なっ!?魔法陣を重ねたっ!!??!」
私がしたことに驚きを隠せていないリーダー。
リーダーが言った通り私は自分が展開した魔法陣を相手の魔法にピッタリと重ねていたのだ。
「構うな!全力で焼き尽くすんだ!」
『了解!』
汗を吹き出しながら魔法陣の完成させるために全力を出している。だから私も完成まで発動させないようにしていると、ようやく完成したようだ。
『極大魔法獄炎滅殺陣!』
「極大魔法極凍封滅陣」
発動と同時に私も発動する。水の公国組が発動したのは獄炎魔法の軍隊規模魔法で私が発動したのは凍結魔法の軍隊規模魔法なので、相反する効果同士がぶつかった。魔法陣と魔法陣の間に僅かだけ隙間を開けていたのでその隙間から魔法同士のぶつかりで雪と火の粉が壁を作るように吹き上がる。
「なぜだ!発動した魔法に優劣はないのに私達が負けているの!?」
私は調整しながら徐々に魔法を押していく。そのことにリーダーがわけがわからないといった感じに声を荒げるけど、そんなのは魔法陣に込めている魔力の密度でどうとにでもなる。でも私は辛辣な言葉で返す。
「ただたんに貴女達が弱いだけじゃない?」
その言葉に激昂して更に魔力を魔法陣に送り込む。魔力が底を着きそうになっているのか体に裂傷が出来て血が滴る。
「そんなに頑張ってもね!」
だから私も魔力を込めて相手の魔法陣を一気に破壊した。
『きゃあああああああああああああああああああああ!!』
爆風に吹き飛ぶ面々。
辺りで呻きながら立とうとしているけど立ち上がれずにいる。
終わったーと考えていると荒太と森の中から八雲がやってきた。
「お~来た来た」
「少しやりすぎじゃないか?」
「美春!荒太!無事か!」
荒太は軽めに聞いてきて、八雲は慌てたように聞いてくる。
「八雲」
そんな八雲の態度に私は冷たく言い放つ。
「八雲はそんなこと言わないからね?直して」
「そうそう、でも美春。そろそろだからいいんじゃないか?」
「荒太がそう言うなら、まぁいいけど。確かに言い過ぎだ。ごめんね」
「いいえ!……あ、いや大丈夫だ」
なぜだかぎこちない応答をする八雲を、会話が聞こえていた面々が困惑する。
「何が……どうゆうこと?」
水の公国組が困惑していると、荒太がのしていた火の帝国組がボロボロになりながらもこちらに歩いてくる。
「ぎゃははははは!光の王国の最高戦力がここに揃っちまったな!ぎゃははははははははははははは!」
何やらそんなふうに笑い出す大剣使い。そんな大剣使いに水の公国組のリーダーが私達の変わりに疑問をぶつける。
「いったいどうゆうこと?何をそんなに笑っているの?」
「あぁあ?ああそうか、お前らには作戦の詳細が伝わっていなかったか」
「何を言っているの?私達はこの2人を抑えて漁夫の利を狙う光の王国を倒すのが作戦でしょう?」
「それが違うんだなぁあー」
大剣使いがニヤニヤと気持ち悪い顔を向けてくる。
「俺達は囮。その間に連合本隊が光の王国の王都を強襲するのが本当の作戦なんだよ!」
「なっ!?」
大剣使いの告白に衝撃を受ける水の公国組の面々。そしてヨロヨロとフラつきながらも大剣使いに迫り胸ぐらを掴むリーダー。
「そんなことをしていいと思っているのか!!王都には無辜の民が大勢いるのだぞ!」
「知るかよ!そんなことよりすでに連合本隊は王都に到着している。もう手遅れなんだよ!ぎゃはははははははははは!」
そんな高笑いが戦場に響く。
次はもう少し早く出来るようにしたいです。
なぜか指が進みませんでした




