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イノゼクト後編

遅くなって申し訳ない!

いろいろ立て込んでしまい、更に長くなりました!

でも楽しんでください。

瓦礫から這い出して来て、ボヤける視界で見たのはイノゼクトに地面に押さえつけられた美晴と、槍に掴まりながらぶんまわされている荒太の姿だった。

そして俺を見つけた三者は別の行動を取っていた。イノゼクトは槍を放り投げて脚を美晴からどけてこっち突っ込んできた。それに驚いて変な言葉を言ってしまった。イノゼクトの脇から見た2人はというと、美晴はなぜかヤレヤレといった感じの顔で、荒太はなんかいつも通りだな見たいな感じの顔だった。

「どういう感情だお前ら!」

そんなことを叫んでいる最中、イノゼクトはすぐそこにまでに迫ってきていた。手元に戦鎚はない、すぐに呼んでいたがイノゼクトの方が先に到着する。たった数秒で戦鎚はやって来るが、その数秒が1時間に感じられた。

「しゃおおおらぁあああああああああああああああああああああああああああああああかかってこいやぁああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」

もうやり投げな感じで絶叫しながら体全体に身体強化最大と両手に全属性魔法の合成籠手を作った。

それが完了と同時にイノゼクトが地面スレスレからのアッパーを腹に打ってきた。それを脇にそらすために側面に掌打を叩き込んだ。それによってズレにズレだがギリギリで俺の肩の服を掠りそこが破れた。

「ああああああああぁぁぁあああああああああああああああああああああああ!『かぶり龍』ぅううううううううううううううううううううううううううううう!!」

まるで龍が荒れ狂いながら移動するが如く打ち続ける格闘術の『かぶり龍』をわめき散らしながら打ち込んだ。イノゼクトの体は浮き遠くに飛ばされそうになるが、その前に背後に回ってそうさせない。高速に移動し過ぎて残像で半球体を作り出していた。

だがイノゼクトもただヤられるのでなく急所は外して、更にその時少し動いて硬い甲殻にわざとらしければ当てるなどの小細工をしていた。一発だけならまだしも、何十、何百回と打ち込んでいる最中にすぐに軌道を変えられるわけもなく、そうしていると俺の手はボロボロになっていった。回復が追いつかないのだ。

「くっ……そ………がぁ……」

あまりの痛みに手を止めてしまった時、待っていたのとばかりにイノゼクトが頭を押さえて膝蹴りで顎を打ち抜いた。

「ギィギヤァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

勝ち誇ったかのように雄叫びをあげるイノゼクト。

だけど俺だって諦めない。打ち抜かれた瞬間、先に自分から飛んで威力を抜かしつつ、バク転のりょうりょうでのけ反り、脚でイノゼクトの頭を挟み込んでそのまま遠心力で叩きつけた。

「ぶっ飛べ『波紋掌(はもんしょう)』ぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

俺はすぐに体勢を整えると、踏み込み、震脚でガードを許さないままイノゼクトのドテッ腹に掌で撃ち抜く『波紋掌』を叩き込んだ。錐揉(きりも)みしながら飛んでいき何度もバウンドするイノゼクト。手応えもかなりあった。

そんな攻防が終わったときやっと遠くに飛ばされていた戦鎚が俺の前に戻ってきた。

「やっと来たかこの遅刻魔。さっさとやるぞ」

戦鎚のお陰で魔力も回復、並の身体強化を常時発動してくれるので、さらにその上乗せで倍々強化していた。

明日には激痛必須の筋肉痛に教われるだろう。

「だがそんなことを気にしていられるか」

俺は戦鎚を両手で抱えた。

「戦鎚解除」

これにより戦鎚は2振りの刀に変わった。でもまだ休ませない。俺は刀をクロスさせて高らかに宣言した。

「擬似神器作成『死神の双籠手』」

刀はドロリと液体になると俺の手から肘を染めたというよりは覆い被さった。手首にはワイヤーを出すことができるアタッチメントが付いている。所々にある溝は紅く染まっていた。

「ギギチィ……」

飛ばされた方にあった瓦礫の上に登ってこちらをへいげんしていたイノゼクトが警戒の声を上げた。

「こいよ」

挑発するように手招きすると、怒号を上げながらイノゼクトが砲弾のように飛んでくる。さらに振りかぶった拳を音速の速さで振り下ろしてきた。

動体視力と腕に身体強化を集中させていた俺はかろうじてそれに対応した。腕をクロスさせて拳を受け止める。衝撃で地面にクレーターが出来て脚も足首まで埋まる。威力が弱くなったとき、クロスで下にしていた左手でイノゼクトの顔面を殴りつけた。そのまま飛ばさず、そこから引っ張って地面に叩きつけた。

距離を取り手首のアタッチメントの取っ手を1つ引っ張り、黒光りしたワイヤーを出すとイノゼクトの足首に巻き付けた。それを引いてイノゼクトを空中に踊らせると、回転しながらぶん投げた。

「ギキャッ!」

悲鳴とともに瓦礫に突っ込ませる。そして間髪入れず伸びたワイヤーを掴み、瓦礫の中を回し始めた。何度も瓦礫の山にぶつける。

「うぅおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

かなり速くなってきたところでもう一度空中に踊らせ、そこにかなりの遠心力が加わっている状態でもう一度地面に叩きつけ

た。

「グギャァアアアアアアアアアアアアアアア!」

さすがのイノゼクトもとうとう悲鳴を上げて痛がり出した。

俺は追撃を止めずもう一度空中に踊らせたが、そこをつかれた。大きく羽を広げたイノゼクトは高速で震わせると俺がワイヤーを操る前に接近して殴りつけてきた。

「うぉおおおっと!」

剛拳が顔の真横を通過する。間一髪で避けたがそこで行動が止まり固まってしまった。そこにイノゼクトが無防備な脇腹にローキックを放ってきた。俺はくの字に折れて飛ばされた。

「ぐっ…がぁ……」

強烈な一撃に悶絶して声が漏れ、膝から崩れ落ちる。そして四つん這いから立ち上がろうとしたとき不意に頭上に影が射した。俺は見ずに横に全力で跳んだ。跳んだ瞬間、先っまで俺がいた場所から衝撃が起き、土煙が舞い、地面にクモの巣状に亀裂が入った。

土煙が晴れるとそこには、(かかと)を地面にめり込ませたイノゼクトの姿があった。

「あっぶねぇ。あのままだったら頭が潰れたトマトみたいになっていたぜ」

そう冷や汗を流しながら呟く。そんな声に反応してグリンッといった感じに頭だけをこちらに向けるイノゼクト。

「ギギィ……」

唸り声とともにカチカチと口を鳴らすイノゼクト。眼に浮かぶ怒りは次第に大きくなっている気がする。

「ギィガァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

またも正面から突っ込んでくる。手を前にしているのでガッチリ掴むきなのだろう、なので逆こっちから掴みにいった。いわゆるガップリ四つだ。イノゼクトは空中に飛んでいるが、その状態で押されていく。踵には瓦礫が溜まるがその重みも気にせず押すイノゼクト。俺はどんどん脚が瓦礫に埋もれるし、重くなってくるし、痛い。力を込めると土煙が更に多く舞う。

このままではどこまでも押されるので、双籠手の身体強化を使った。

「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

キィーーーッ!と音とともに紅い線が淡く光だし体を包む。イノゼクトを押さえるいうか拮抗するのに時間はかからなかった。

「ぜぇらぁあああっ!」

そこから合気道の両用でイノゼクトの関節を一瞬固定するとおもいっきり投げた。でも羽があるので、高速で羽を震わせると地面に当たる前に止まった。

「そうすると思ったぜ!」

俺はイノゼクトが止まる直前に振り上げていた脚で頭を踏み潰した。頭が地面めり込み、俺は脚をそのままで左手を前に、右手を握り弓のように引いて持ち上がっていた胴体の腹に放った。

「『暴撃(ぼうげき)』」

右手に、もっと言うと装着している双籠手に多重的に上乗せされた強化魔法、及び魔方陣がこの一撃を解き放つ。

今まで甲殻が破壊されるのはあったが、たった一撃で甲殻が砕かれ、さらに内殻と言って差し支えない筋繊維の塊のような肉体ですら貫通し、その余波で上半身と下半身を分裂させてしまった。

だがそれだけの一撃、俺も無傷ではいられない。

「ぐがぁっ……がぁああああああああああああああああああああああああああああっっ!!…………ぐぼぉあ!」

拳が砕け、伝導するように血管、筋繊維が裂け、骨も粉々に砕けていき、それは肺と肋骨にまで到達した。たまらずへたりこみ、盛大に吐血してその血溜まりに倒れ込んだ。

「が……がひゅ……ひゅお……がぽっ……」

肺が片方潰れたので息も絶え絶え、口のなかにもどんどん血が上ってくる。

(息が出来ねぇ!早く治さないと……でも痛みで頭が回らな……なんとかしねぇと)

血が抜けていくので思考がまとまらない、何度も何度も同じ事を考えてしまう。そうしているうちに血が抜けていく。

そんな風に思考を廻しているといきなり頭を捕まれる感覚がした。

「な……がぱっ……にがっ……」

眼だけ頭の甲殻向けると俺の頭を掴んでいる見たことのある手が見えた。そしてその奥にチラリと見えた憎しみの籠った瞳。

「でめぇ……まばぁぢぎぃでぇ!」

俺は吐血しながらもそいつ、倒したと思っていたイノゼクトに言葉をつむいだ。

「ギギィ……ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

イノゼクトの絶叫しながら手に力を込める。ギリギリと頭に力がこもってくる。どうやらイノゼクトも力が伝わりにくくなっているようだ。でも俺にはそれを止める手段はなく、このまま頭を潰されるのだろう。

()()()だが。

「「てぇらぁああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」」

頭上の空から美晴と荒太がお互いの得物を振りかざしながら落下してきていた。そして俺の頭を掴む腕に、その関節の間に振り下ろしてきた。

「『竜頭断罪(りゅうとうだんざい)』!」

「『必貫の槍(ゲイ・ボルグ)』!」

美晴は腕の関節に、荒太は手首の関節に向けて放った。

最初は力が入っていた腕に押し返されそうになっていたが、されずにめり込んでいった。

「ギュッ……ギュルルルル……キュガァアアアアアアアア!」

イノゼクトは腕にぶつけられた攻撃に驚き、困惑したが少し悩んだのち手に力を込め出した。どうやら美晴達より先に俺を殺す方を優先してようだ。

「あら私達は無視ですか?いいけどそれはさせないから」

「おうやらせねぇよ」

イノゼクトが俺を殺すことを優先したことに気がついた美晴達が得物に力を込めた。

「ギュルガァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

「このぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

「まけぇかぁああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

(……なんか俺だけ仲間外れな感じする…………なんか叫ぶか?)

なにやら三者三様の必死さを出し、叫び声を上げている。

先に音を上げたのはイノゼクトの腕だった。

ミシッと音とともに美晴が攻撃している腕の関節が、荒太の手首の関節は力が集中している近くなのでまだみたいだが、美晴の方は半分くらいまで食い込んだ。そのため手にかかる力が弱まった。それに応じて荒太の方も食い込んでいった。

「ギュウウガァァァ…………」

イノゼクトが俺達の前で初めて弱々しい声を上げた。

「押しきって荒太!」

「そっちもな美晴!」

美晴と荒太が一気切断するために力を込めた。

ギチギチッと2人の得物が食い込んでいく。そしてついに、

ギチギチギチギチ…………ブツンッ!

「キュガァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

イノゼクトの腕の関節と手首が切断され、イノゼクトが絶叫を上げた。これで俺の頭を潰すことができなくなった。それに、

「ぐっ…なんとか腕以外の修復が終わったな」

俺が腕以外の回復、もとい修復が終わったのでヨロヨロとだが立ち上がった。でも腕は修復が終わっていないのでダラリと垂れ下がっているが、現在肩から徐々に修復していた。でもそんなことは気にせずにイノゼクトに近づいていった。

「ギギュルルル……」

もう片腕しかないのにイノゼクトの眼からは闘志が並々とみなぎっていた。

「はは……さすがは最強。でも……」

「これで終わり」

「以外に長かったぜぇー」

俺、美晴、荒太がイノゼクトを囲んで立った。

「ギギギッ……」

「「「これで終わりだ!!!」」」

「『震脚(しんきゃく)鳴動(めいどう)』!」

そう叫んで俺は脚に複数のスキルを乗せて地面を踏みくだくと、地面が割れていきイノゼクトを空中に放り出した。

「『投擲必中(とうてきひっちゅう)天雷(てんらい)』!」

そこに荒太がするにはスキルをガン乗せした槍を真上に投擲、イノゼクトの真上に行くと急に方向転換、轟音と共に真っ逆さまに降っていき胴体を貫通して風穴を開けた。

「『竜王(りゅうおう)(あぎと)』!」

美晴は擬似神器に炎の魔力を集めて集めて集めて竜の頭を(かたど)るとイノゼクトに喰らいつかせた。

「ギィギヤァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

イノゼクトは絶叫とともに消し炭になって燃え尽きた。

「「「や、やっと終わったぁああああああああああああああああああああ!!」」」

イノゼクトの討伐をレベルアップと目視で確認した俺達は大の字で倒れ込んだ。

俺達の激闘がやっと終わった瞬間だった。

もうちょい速く書けるように精進します

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